ホーム » 小説 » 小説/か行 » 獄門島(横溝正史)

203 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2007/07/09(月) 16:13:28
最近横溝を読み返してるが、獄門島はこのスレ向きだな。

「俺が死ねば三人の妹が殺される。獄門島に行ってくれ」
終戦し、復員船の中で死んだ戦友(千万太)に頼まれ獄門島へ向かう金田一。
島への船の中、乗り合わせた島の和尚に千万太からの紹介状を見せ彼が死んだことを告げ、
そこにいる島民から千万太のいとこ(一)が近々復員するという話を聞く。
金田一は千万太の遺した言葉の真意が分からないが、
取り合えず静養がてら島に滞在していると本当に三姉妹が次々殺される。
一人は大木に逆さに吊られ、一人は釣り鐘の下敷き、一人は祈祷中に首を絞められ…

いつもどおり全てが終わってからやっと謎を解く金田一。
千万太の家は島の漁師を束ねる網元で権力的には村長以上。
先代の当主(千万太の祖父)は死ぬ間際に犯人に狂った遺言を残していた。
「千万太が生きて戻れば問題はない。千万太が死に、一が戻った時にあの三姉妹を殺してくれ。
 これこれこういうやり方で(上記の通り)」
つまり、千万太(本家)が死に、一(分家)が生きれば家督を継ぐのに
三姉妹が邪魔になる(姉妹は糞ビッチなので家を継がせられない)から殺せということ。
両方戦死したならしょうがない、姉妹に婿を取らせてそいつに家を継がせる。
犯人はもうじき死ぬ老人の頼みを無下に断ることもあるまいと、任せろとは言ったが実行する気は毛頭なかった。
なぜなら殺人の道具につかう釣り鐘は戦争の物資にするため取り上げられていたからだ。
しかし戦争が終わってみると釣り鐘は無事で、島に返される。一が復員してくるらしい。千万太は死んだらしい。
これに老人の執念というか恐ろしい宿命のようなものを感じて実行したのだ、と語る犯人。哀しげに金田一は話し出す。
「実はある男が詐欺で逮捕された。そいつは死んだ戦友の家をまわり、
 もうすぐ復員してきますよと嘘をついてテンションの上がった家族からお礼の品やおみやげをふんだくっていた。
 一さんの復員を伝えにきたのはこの男だったのです」


204 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2007/07/09(月) 16:48:52
おおう、これは後味悪い。
老人や、一族の怨念ものって
ドロドロとして怖いねぇ

205 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2007/07/09(月) 17:29:58
獄門島って、横溝の最高傑作らしいが、
しかし、どうしても、動機もその殺害方法も納得がいかなくて、
後味悪いとすら思えないんだよな…。
糞びっちの三姉妹を殺したいのならこっそり始末すればいいし、
あんなに派手に殺したら、島の外でも話題になって注目が集まって
犯人探しが始まるだろうし。
劇場的見立て殺人をなにがなんでもやりたくて、動機はむりやりつけてみましたって感じなのかな…。
と、なると、犯人の仲良し三人組が実は一番のワル?

206 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2007/07/09(月) 17:46:02
あ、でも、市川監督版「獄門島」では犯人が変えられていて、
あれは、なんとなく納得した。

207 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2007/07/09(月) 17:46:19
骸を使った芸術作品の倒錯的な美を書くという目的が最初にあって、
作られた話なんじゃないかと思わなくも無い。

 

獄門島 (角川文庫)
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