Doll/DOLLHOUSE(三原ミツカズ)

275 名前:1/2 投稿日:2007/07/24(火) 15:40:36
三原ミツカズのDOLLって漫画。
どの話にしようか迷ったけど、3巻のDOLLHOUSE。
舞台は近未来日本、生活様式はあまり変わらないけど、メイドロボのドールが発明されている。
高価だけど有能で美人、持ってるとセレブで憧れの対象って感じ。
このドールと人間にまつわる話がオムニバスで描かれています。そのうちの一話。

主人公は父母息子の三人家族。
息子の願いは「パパとママが仲良くしてくれること」
息子は毎朝泣きながら算数のプリントをやっている。
母は「パパのようにならないように、将来のため」という典型的教育ママ。
近所のスクラップ工場で見つけた人形の首が唯一の相談相手。
なぜか土曜は特に母の機嫌が悪く、よく叩かれるが、
ある土曜、塾の帰りに父の車に乗り込む女性を見て、その女性がすべての元凶なのだと思う。

母の生き甲斐は息子を立派に育てること。
夫のシャツに残る香水の匂いや口紅の跡から浮気を疑っている。
隣の家の主人が昇進が早くて、ドールを買ったり自慢するのが気に食わない。
唯一の自慢は、隣の家の息子と同じ塾に通うが、もっと成績の良い自分の息子。
ある日、寝室から挙動不審に出てくる夫を見つける。土曜出勤だというがあやしい。
化粧道具を見ると口紅が無くなっていた。
夫が浮気相手にプレゼントするために盗んだのか?
そんな夫が情けなく、ますます教育に力を入れる。


276 名前:2/2 投稿日:2007/07/24(火) 15:42:11
父は、ささやかだが温かい家庭とそれを守る力があれば良いと思っていた。
ある飲み会で同僚にむりやり口紅を塗られたのが似合うと言われるが、その時はそんなことはないと突っぱねる。
家庭では息子の教育に熱心で自分を邪険にする妻、会社では空気で、平凡で味気ない日々。
だがある日隣の家のドールを見てから、その美しさにとりつかれる。
妻と息子が出掛ける日、魔がさして化粧をしてみると、鏡に写ったのはまるで別人だった。
女装して出掛けると、みなが自分をドールだと思い羨望の眼で見る。
そして毎週土曜、ドールのふりをして徘徊するのが楽しみになっていた。

家族の誰もが「幸せな家庭が欲しかっただけ」
息子のドールの首はついに動かなくなってしまった。
相談相手を失った息子は、「すべての悪いもとはあの女の人」と包丁を持ち出す。
プリントと同じ、落ち着いてやれば間違えない。
父の車に乗ろうとした女性を刺すと、彼女は息子の名前をつぶやいて倒れた。
「私たちはただ平凡で幸せな――」でエンド。

うまくまとめられなくてすまん。短い話なんだけどなー
オムニバスだからこの話については一切この後触れられない。
息子どーなるの、母親は?父死んだの?とか何もわからなくてますます後味悪い。
この漫画、6巻まであるけど全体に後味悪いのと後味スッキリが混ざっててオススメ。


278 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2007/07/24(火) 16:01:21
>>275
旦那が女装に走る前から女房は変わらなかったわけだな。
馬鹿な嫁だきゃあどうしようもねえな。