ホーム » 小説 » 小説/あ行 » 赤ん暴君(平井和正)

701 名前:名無しさん@そうだ選挙に行こう 投稿日:2007/07/29(日) 08:40:25
小学生の頃に読んだジュニアSF選シリーズに載っていた話。
平井和正の「赤ん暴君」。
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警察署にいた刑事の元に、部下が「先ほど補導して保護していた少年がいなくなった」と
駆け込んでくる。
「見張っていたのに忽然と消えてしまった」と言う部下の言い分を信じない刑事だったが、
何かの手がかりになるかもしれないと少年の持っていたノートを読んでみる事にする。
ノートには少年のこれまでの出来事がつづられていた。

両親と祖母、姉の5人家族で育ってきた少年は、
生まれたばかりの弟がちやほやされるのがちょっと気に入らない。
つい弟を邪険にしては、弟びいきの母や姉に叱られていた。
ある日、少年は誤って抱いていた弟を床に落としてしまう。
弟は頭を打っており少年も家族も真っ青になるが、弟は異常もなく快復する。


702 名前:名無しさん@そうだ選挙に行こう 投稿日:2007/07/29(日) 08:42:39
しかし、それから少年の周りで奇妙な事が起こり始めた。
少年や父が原因不明の怪我をしたり、母と姉が今まで以上に弟を猫可愛がりする。
少年は、弟が宙に浮いていたりいるはずのない場所にいたりするのを目撃するが、
それを話そうとすると「そんなはずはない」とあしらわれ、
更にまた原因不明の怪我をする羽目になる。
他にも姉の遠足の日に天気予報を無視して雨が降るなどの出来事があり、
少年は「弟が超能力を持ち、周りの出来事を操っている」と思うようになる。
そのほかにも色々あって、少年は「このままでは弟に殺される」と
家を飛び出したのだった。

そこまで刑事と部下が読み終わり、「いや、まさか…」と言いながらふと見ると、
ノートが消えていた。
「あれ、我々は何の話をしていたんだっけ?」
「何でしたでしょうか…思い出せません」
顔を見合わせ、仕事に戻る刑事と部下の記憶からは
少年とノートの記憶がすっぽり抜け落ちていた。
かすかにどこかで赤ん坊の笑い声が響く。
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このシリーズ、筒井康隆とか星新一とか結構このスレでもおなじみの
作家の話も入っていて、「ジュニア」と銘打ってあるけれど
大人が呼んでも結構いけると思う。
図書館等で読めるならぜひお薦め。

 

月光学園 (ふしぎ文学館)
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