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187 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2007/11/20(火) 23:16:48
エラリー・クイーン「日本扇の謎」

ニューヨークで起きた不可解な密室殺人をクイーン警視の息子、エラリーが解決する。
被害者は実は明らかな自殺だったが諸々の事情で偶然、殺人事件の様相を呈していた。
事件解決の後エラリーは自殺者の婚約者ジョンを家へ招き、さらに自らの推理を語る。
「僕が言いたいのは彼女を殺したのはあなただということなんです」

近い将来に訪れるはずの数々の幸福を前に彼女が自殺したのは何故か。
自らに死が切迫しているのを確信したからだ。
癌研究の権威であるジョンがあることないこと吹き込んだ挙句に船旅に出て、
彼女は最後の希望も断ち切られた。
「しかし誰が信じるかな。証拠が全然ないからな」
「どうやら手の内を全てさらさねばならないようですね」
エラリーは被害者が使っていた封筒をさしだす。宛名にはジョンへと書いてあった。
「そうか。これで分かったのかとても推理だけでそこまで及ぶまいと思っていたが」
「あなたには三つの選択肢があります。一つは、黙ってここを出て行く。
 その場合、道徳的な問題は僕に一任されます。
もう一つは、警察に自首する。
 その場合はあなたの養女に決定的な打撃を与えます。もう一つは…」
「私は自分のすることは心得ているよ」

ジョンが去った後、エラリーは封筒を暖炉に投げ込み思索にふける。
精神的な殺人を立証するにはどうしたらいいのか。
手を使わず、頭脳を使って殺人を犯した者を自発的に死刑にさせる正義を行うにはどうしたらいいか。
エラリーは思い出す。
いかに苦心して被害者の筆跡をまね、「ジョンへ」と書いたか。それに白紙の用箋を入れ、
実際に発見された場所に封筒があった場合に残るはずの痕跡を苦心して偽造したこと。
彼は神のなすべきことをしすぎたような気がして、心から楽しめなかった。

事件の全貌についてはかなり端折ってるけど自殺した女は悪女でジョンには恨んで当然の理由もあった。
ミステリ用語でいうところのプロバビリティーの犯罪だけど、目には目をってとこかな。
古いミステリには犯人の自殺を黙認する探偵がよくいるが、なかなか後味が悪い。


188 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2007/11/21(水) 00:04:44
つまり逮捕されるべきなのはエラリーてことなのね

189 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2007/11/21(水) 01:11:02
>>187
日本扇はどう絡むんだ

198 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2007/11/21(水) 12:48:22
>>189
全然絡んでこない。タイトルに国の名前が入ってる国名シリーズってのがあるんだが
その国の要素はエッセンス程度で、ほとんど事件の本質とは関係ない。
ちなみに俺が読んだ邦題は「日本庭園殺人事件」だったが自殺が明らかになったところで
「おいおい、タイトルに殺人事件って書いてるじゃねえか詐欺だろちくしょう」と思ったんだが
結末は>>187に落ち着いて、なかなか粋な邦題だと感心したw

 

ニッポン樫鳥の謎 (創元推理文庫 104-14)
ニッポン樫鳥の謎
(創元推理文庫)


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