遺言ですよ(楠桂)

957 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2007/12/13(木) 21:17:44
でも親戚の家とか、年上の兄弟がいる友達の家とか行って
年齢に不相応な小説やマンガにうっかり触れちゃうことってあるよねw

自分はそれで、少女マンガ家としてファンだったマンガ家が
青年誌でグロなホラーや
ちょっとエッチっぽいマンガ描いてるという事実をうっかり知ってしまい
ショック受けたことがある。
ま、その後そっちの方にも興味持って、結果として趣味が広がりましたがw

楠桂 「遺言ですよ」

主人公の女子高生の前にある日突然、
「先日亡くなったあなたのお父さんからの遺言を届けに来た」
という怪しい「遺言配達人」が現れる。
空飛ぶ自転車に乗る「配達人」が、天国から来たということだけは
ひとまず信じる主人公だが、肝心の父親がピンピンしてるので
配達先間違えたんじゃないの、と冷たく追い払おうとするが、
あの人はあなたの本当の父親じゃない、と衝撃の事実を告げる遺言配達人。
日頃厳しい父親に反発していた主人公は、本当の父親に会いたいと
配達人自分を天国へ連れて行けとねだり、強引に天国へ押しかける(死ぬ訳じゃない)
しかし漸く対面した父親は骨剥き出しの腐乱死体みたいな姿で、
恐怖の余り「本当の父親」に対する夢も覚め、家路につく主人公。
家に帰り、遺言を受け取って開封すると、その中に入っていたのは
「今のお父さんと仲良くしなさい」というとても優しい声だった。


958 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2007/12/13(木) 21:18:43
そこに主人公の母親登場、主人公が天国へ行っていた間
行方不明になったと思い、お父さんが夜通し必死で主人公を探していた、と告げる。
自分を本当に心配してくれるからこその父の厳しさに気付いた主人公は、
「わたしは『本当のパパ』が二人もいる、幸せな娘なのです」と笑ってend。
(因みに天国のお父さんの腐乱死体みたいな顔は作り物で、
 ほんとはシルバーグレイの、主人公の理想のままのかっこいいおっさんだったんだけど、
 主人公が今の父親を好きになるように、敢えてひどい姿のふりをして見せたのだった)

ほのぼのハッピーエンドな話として描かれてるんだけど、
なんか結局この主人公の父親が誰なのかギリギリのところではっきりしない気がして、
主人公の母親と、天国の父親と今生きてる父親との、若い頃の関係とか考えて
読後やけにモヤモヤした。
天国の父親は、母親の昔の恋人なのは確からしいんだけど(母親が断言)、
母親も主人公のことをその人の子だとは思ってないぽい。
もちろん生きてる父親も、主人公のことを自分の本当の娘だと思ってる。
そういう状況が出来する可能性を考えてみるに、
母親が結婚直前にフタマタ掛けてたってことなのか?
それとも結婚後に不倫してた時期があったのか?
それとも天国の父親が主人公を「自分の娘」と思ってるのがそもそもただの思い込みで、
実際は主人公は本当に今生きてる父親の子供なのか?
とか…いろいろ考えちゃってさー。


960 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2007/12/13(木) 21:38:41
>>957
乙。

>
自分はそれで、少女マンガ家としてファンだったマンガ家が

楠桂のことか―!W

 

ぼくの学校は戦場だった (集英社文庫―コミック版)
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