背信の交点(法月綸太郎)

959 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2008/03/05(水) 15:40:11
推理小説、確か短編ところどころうろ覚えの部分があります。

とある列車で、席に着いたままの状態で死んでいる男性が発見される。
そこは指定席で、終点になっても降りない乗客に駅員が声をかけて発見、服毒自殺だった。

同じ車両にいた主人公の小説家は取材旅行の帰りだった、
先に列車から降りたのだが、この男性が死ぬ少し前に男性に
「申し訳ないが、日差しが強いのでブラインドを閉めさせて欲しい」
と声をかけてきたのを覚えていた、その発言でこれから死ぬのに日差しを気にするなんておかしい、
それに男性がひどく穏やかだったことを思い出し、これは事件の匂いがする、と調査を開始。

すぐに主人公は、その列車とすれ違う下り列車で、同じように服毒自殺をした女性がいることを突き止めた。
しかも、死亡推定時刻はほぼ同じ、列車がすれ違った瞬間だ。
状況・使われた毒が同じことから、きっとこれは心中に違いないと主人公は判断。
だがその女性と、主人公の出合った男性に接点はなく、捜査は行き詰る。

男性には確かに愛人がいたが、死亡した女性ではない、ならばと愛人の方にアプローチをかける主人公。
愛人は男性の保険金で優雅に暮らしている、調べているうち、
その女性と愛人が一緒に列車に乗っていたことが発覚。


960 名前:続き 投稿日:2008/03/05(水) 15:40:52
結婚できないなら、男性に思い出の地である場所に差し掛かったとき、一緒にこれを飲んで死にましょう、
でも世間に怪しまれないように、上りと下り、それどれ別の列車で。
と持ちかけ、愛人は毒薬を男性に渡し、自分は友人である女性と列車に乗り込み、女性に毒薬を渡した。

主人公は愛人に尋ねた、男性を捨て、友人である女性と心中に見せかけて殺し、保険金で豪遊か!と。

愛人は凛とした表情で語りはじめる、男性を愛していた、しかしそれと同じくらい女性のことも愛していた。
どちらに行っても、世間的には結ばれない、だからこそ心中はしたかった。
3つあるうちの薬の包みの、どれに毒が入っていないかはわからないようにした。
だって3人では心中はないでしょう?

話す内、主人公は本当に愛人が二人を愛していたのだと悟り、愛人の下を去った。

愛人一人勝ち、これで納得して帰る主人公も後味悪い、結局どれだけ愛してる連呼をしたところで
心中状態で死んでいるのは、無関係同士の二人だ。


962 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2008/03/05(水) 16:40:03
>>959-960
法月だったかな
自分も読んだ

でも、ラストが自分の記憶と少し違うな~


964 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2008/03/05(水) 17:02:26
>959-960
よくわからんが薬包は3つあって、うち2つに毒が入っていて、それを適当に3人で分けた形になったんだよね。
もしかしたら愛人本人が死んだかもしれない。自分はそんなに後味悪くないなあ。

死ぬ組み合わせ考えた
・男+レズ友→愛人生き残り 保険金でウハウハ(今回のパターン)
・男+愛人→レズ友生き残り 愛人だけ死んでしまってわけわからず愛人殺しの犯人扱い
・愛人+レズ友→男生き残り あれ死なない…あとで愛人の死とともに二股かけられてたことを知る


965 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2008/03/05(水) 17:32:06
愛人ってことは男には妻がいたんだよねえ?結婚できないって言ってるし
奥さんからしたら不倫されたあげく旦那に意味不明な死に方されて保険金と旦那の心を
旦那殺した相手に持ってかれて・・

この女が本当には相手を愛してないだろ~って後味悪さは残るかな?
愛してたら、愛する人がいない世界で豪遊とかどんだけ切り替え早いんだよって話だし
死んだ方からしたら、自分に酔ったまま相手信じて死ねて幸せだったかもしれんから別にいいけどさ


967 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2008/03/05(水) 17:39:43
>>965
保険、奥さんが受取人のもあったかもしれんよ

 

法月綸太郎の新冒険 (講談社文庫)
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