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633 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2008/06/16(月) 22:44:43
3/1
還り雛

A子は好きな男(妻子有)が出来、夫と娘を捨て家を出た。
不動産屋に部屋を案内されたとき、押入れに女雛が入っていた。
たぶん工事関係者が、どこかで拾って持って帰ろうとして忘れたのじゃないか?
と、新築分譲で2年間の定期借家で、通常の賃貸より条件が良いので、
気にせず借りることにする。
引越ししてみると、押入れの荷物を入れた奥に、女雛が入っている。
荷物を入れた時に当たったのか、首がねじれて落ちていた。
恋人が訪ねてきて「捨て忘れたのじゃないかな?
それとも、もしかしたら何かの迷信が絡んでいて2年間入居しないのかもね」
と、いいつつも二人とも気にもとめなかった。
半年くらいたち、恋人(建築家)とドライブ途中に、建築現場に立ち寄る。
恋人は、建築現場から落ち、首がねじれて亡くなってしまう。


634 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2008/06/16(月) 22:45:03
3/2
B子の所に、A子から電話がかかってきて「すぐに来て」と切羽詰った電話がかかってくる。
B子が言ってみると、怯えたA子が押入れを指差して、開けてと言う。
開けてみるが何も無い、取り乱したA子は押入れに女雛が又入っていたという。
その後も、何度かA子から電話があり、「女雛が・・・」と電話がかかってくる。
A子とB子は、ある建築家に俗信について聞いてみることにする。
建築家は「流し雛といって、清流に雛に災厄を背負わせて流す風習があって、
もしかしたら、それを新たなマンションを清流にみたて雛を置くとか都会流に変化されたものではないか?とか」
A子は「その災厄を背負った人形を拾ったものはどうしたらいいのでしょうか?」と聞くが、
建築家は、「これは俗信で、雛と事故は関係ない」と言う。
A子から、相変わらず「雛が…」と電話がかかってくるが、
B子も仕事が忙しくなり、A子に会うことがなかった。
暫くぶりに連絡してみるとA子がいなくなっていた、職場も辞めたという。

635 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2008/06/16(月) 22:45:55
3/3
数年後、B子は出張で田舎のスナックで仲間と飲んでいると、
雛研究家の男と知り合う。昔A子は男に会いに来たという。
「災厄を背負った人形を拾ったものはどうしたらいいのでしょうか?」
と聞かれ、男はある家に連れて行った。B子もその家に連れて行ってもらう。
そこには、清流に流されてきた雛を拾って飾った雛飾りが沢山あった。
この辺では、災厄を背負って流された雛を拾い、一式集めると幸運を得られるという古い伝説があるらしい。
A子は、「夫と子供を捨て、不倫相手の妻と子供から夫と父親を奪った(自分のせいで死んだと思い込んでいる)
・・・雛を集めると、その罪が消えるのですか?」と真剣に聞いたらしい。
「この辺では、そう信じられています」と男は答えたそうだ。
どこかでA子は流された雛を拾い集めているのだろうか?

636 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2008/06/17(火) 00:38:20
つまり、ダブル不倫してたビッチ&サノバビッチが家族を捨てて新しい人生を謳歌しようと思ったら
サノバビッチは死にビッチはその罪の意識でキチガイになったって話ですね。

 

花迷宮 (日文文庫)
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