他人事(平山夢明)

263 名前:本当にあった怖い名無し :2008/07/29(火) 03:20:11
平山夢明「他人事」
崖から転落し、潰れた車内で足を挟まれ潰されて
身動きがとれない私と、同じく動けない彼女。木々に支えられて今にも落ちそうな車。
車内にいたはずの子供の姿が見えない。パニックになる彼女。
突然謎の男の声「おい!大丈夫かい?」顔は見えない。
子供は外に投げ出され怪我をしていると告げる謎の男。
救急車を呼んで欲しいと私と彼女は懇願するが
男は異常なほど冷静で話がかみ合わない。
完全に二人を見下している男。
「あ!死んだ」
娘の死を嬉々として語る男。

私は思い出した。ドライブインで絡んできた男のことを。
狂ってる。あんな些細なことで人を殺し、それを楽しめる人間がいるなんて。
そのうち彼女の返事もなくなった。
「あ~あ、首の脇が裂けてる…これは無理だろう」男は淡々と語る。

助けを懇願する私にノコギリを渡す男。
私は呪いにも近い言葉を吐き足を切断した。
瞬間、彼女と一緒に車は崖下に転落していった。
私は這いずり登った。男はそこにいた。

見たこともない男だった。
ドライブインの男ではなかった。
男は首をつっていた。はじめから死ぬためにここに来ていた。

だいぶ端折ったんで、できたら実際に読んでみることを
オススメしないw

 

他人事 (集英社文庫)
他人事 (集英社文庫)