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416 名前:本当にあった怖い名無し :2008/07/31(木) 18:36:05
草上仁の「ラッキーカード」みたいだな

ラッキーカードは人の運不運を平均化してくれるシステムで
不運に会うと加算され それを消費することでいいことが起きる

主人公はいろいろ紆余曲折あって結局ラッキーゼロになっちゃって
ゼロからちまちまちっさい不運を重ねてラッキーをためてゆく気もせず
かと言ってでかい不運に会うのもイヤだと絶望して
拳銃で自殺を図るんだけど不発
「俺は自殺ひとつまともに出来ないのか!」って頭に血が上って
もう一度引き金を引くその瞬間にラッキーカードが視界に入る
信じがたいほどのカウントが示されている
「え?ちょっと待て」と思うんだけどもう遅く指は引き金を引いてしまう
またも不発
「カウントは再びゼロに」

二回の引き金は行為としては同じ でもその結果の「意味」はまるで違う
全てに絶望して自殺を図るも弾が出ない これほどの不幸はないだろう
だからカウントが爆発的に増えた
二回目はもう死ぬ必要がないのに無意味に死ぬところを免れた これはとてもないラッキー
だからカウントを爆発的に消費した

じゃあ
もう一回 引き金を引いたら?
今の状況は一発目を引く前と同じく絶望的
でも今の自分は何を望んで引き金を引く?
今の自分はまだ「死にたい」と思ってるのか?
ラッキーゼロの人間が望みを抱いて引き金を引いたら どうなる?

そう考えてしまい 死ぬことも生きることも出来なくなってしまう
八方塞がり

 

ラッキー・カード (ハヤカワ文庫JA)
ラッキー・カード
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