カエルの刑
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934 名前:本当にあった怖い名無し :2008/12/01(月) 04:30:37
- 信一少年は、両親の仕事の都合でその町に引っ越してきた。
 右も左もわからない町だったが、両親は外に出て友達をつくれと言った。
 信一が、近所の公園に出てみると、同じ年頃くらいの男の子と女の子が、遊んでいた。
 仲間に入れてもらおうとそばに寄ると、それはどこか目つきのするどい二人であったが、
 意外と簡単に仲間に入れてくれた。そのうち、男の子が信一に聞いてきた。 
 「ねえ、犬の刑、猫の刑、蛙の刑、牛の刑、カラスの刑・・・どれがいい?」
 「え?」
 信一は少年の言っていることがわからなかったが、どうやら少年たちの間で、
 決まりごとのある遊びらしかった。
 信一が何と答えていいかわからずに困っていると、少女が、
 「あたし、犬の刑がいい」すると少年は、ナワトビの縄を持ち出し、少女の首に巻きつけると、 
 少女をまるで犬のように引いて回った。
 少女は、苦しそうにしながら、「ワンワン」と犬の鳴き真似をした。
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935 名前:本当にあった怖い名無し :2008/12/01(月) 04:30:49
- 次に少女が少年に聞いた。
 「猫の刑、蛙の刑、牛の刑、カラスの刑・・・どれがいい?」
 「猫の刑・・・」少年は、高い塀の上に登らされ、そこから少女に突き落とされた。 
 少年は猫のように、身体を回転させて着地しようとしたが、
 回りきれずに肩から地面に落ちた。
 少年は痛そうにしたが、泣きそうになるのをこらえて、立ち上がった。
 「ニャア」
 少年は猫の鳴き真似をした。今度は少年が信一に聞いてきた。 
 「蛙の刑、牛の刑、カラスの刑・・・どれがいい?」
 信一は、少し迷ったが、
 「蛙の刑・・・」と、答えた。翌朝、公園で大の字になって、 
 腹を切り裂かれている信一の死体が発見された。


