ホーム » 小説 » 小説/さ行 » 最後の微笑(ヘンリー・スレッサー)

101 名前:本当にあった怖い名無し :2009/02/06(金) 21:32:18
仲間と強盗殺人をして、死刑囚の独房にいる男は、
食べることも、口をきこうとも、教戒師に会おうともせず、弁護士や、看守に当り散らし、
死刑執行の日が迫ってくるにしたがって、大声を上げてドアに体当たりと荒れていた。
教戒師が、又訪ねてきて「大切な話がある」としきりに言うので、
独房に入れたが、「別に聖書を読んでほしいわけではない」と言うと、
教戒師は、「ちょっと見るだけでいい」と本に挟んであるメモを見せる。
「信じてくれ」と書かれている。「これは?・・・」という男に、「シーッ」と目配せする。
次に教戒師来たとき、男は「ウイリーが、あんたに伝言したのか?」と言うと、
「シーッ・・・聖書は我々に希望を持つように、と説いている」と意味ありげに言った。
次に来たとき、教戒師は笑いかけながら「準備は全て整った」とメモを見せる。
看守やって来て、「強盗殺人の共犯者の名前を言う気はないのか?」と言うが、男は静かに微笑むだけだった。
又教戒師がやって来て、男が「ここから出られるのか?」と聞くと、
「シーッ・・・神のお力を信じなさい」と言う。
死刑執行当日、執行準備をしていると、脱出が本当に出来るのか不安になり暴れ、教戒師を呼ぶ。
すると「脱出は最後の瞬間だ」というメモを渡した。
そして、刑の執行に向かう男の耳元で「もうすぐウイリーに会える」と囁く。

102 名前:本当にあった怖い名無し :2009/02/06(金) 21:32:48
死刑が執行された後、、看守長が教戒師に
「共犯者のウイリーが、今日射殺されたんですよ」「はい、聞きました」
「しかし男が、あんなに落ち着いて死に望むとは不思議です。どんな手を使ったんですか?」
「ただ希望を与えてやっただけです」と教戒師は和やかに言った。

ヘンリー・ストレッサー 最後の微笑

 

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