ホーム » 小説 » 小説/ま行 » 南から来た男(ロアルド・ダール)

288 名前:本当にあった怖い名無し :2009/05/22(金) 23:56:34
ついでにもう一編。タイトルは「南から来た男」。

若いアメリカ人青年が、ホテルのプールサイドでくつろいでいる。
煙草に火をつけようとライターを手に取る。
そこへ南米なまりの年配男性があらわれ、「いいライター、ネ」と褒め、
そのライターを使って賭をしないかと持ちかけてくる。
10回連続でライターの火がついたら、青年の勝ち。年配男性のキャデラックをくれるという。
真新しいキャデラックに心が動いた青年は、自分が負けたらどうすればいいのかと尋ねる。
初老の男は笑って、もし1度でも火がつかなかったら、「アナタの、小指、もらうネ」と答えた。
思いがけない「賭け金」に動揺した青年だったが、一瞬の躊躇の末に賭けに乗ることにする。


289 名前:本当にあった怖い名無し :2009/05/23(土) 00:05:58
1回・・・2回・・・3回・・・4回・・・
青年のライターは順調に火をともし続ける。
5回・・・6回・・・7回・・・8回・・・
ライターの炎の中に、初老の男の微笑みが浮かんでいる。
9回目
思わぬ強風にひやりとするが、火は無事につく。そして最後の1回をともそうとしたそのとき、

異国の言葉で鋭い制止が入る。

はっとしてライターを置く青年。そこに南米出身と思われる中年女性が登場、
年配の男性に強い語調で部屋に戻るように命じる。
「チョットしたタノシミじゃないか」とぶつぶついいながらプールサイドを立ち去る男。
女は疲れた顔で青年に笑いかけ、あれは老人の悪い癖で、第一あの男は嘘をついている、
あのキャデラックも私のものだと話す。
「もうあの人はなにひとつ自分のものなんてないんです。
 全部私がとりあげたのだから・・・長く苦しい時間がかかったけれど・・・」といって
ホテルの部屋のカギに伸ばした彼女の手には、親指の他にもう一本しか指がなかった。

以上です。おやすみ。


290 名前:本当にあった怖い名無し :2009/05/23(土) 00:11:44
>>289
えっと指いっぱい取られたってことだよね、その女の人
その指でどうやって、ライターの火つける賭け事に興じられたんだろ

291 名前:本当にあった怖い名無し :2009/05/23(土) 00:15:39
>>290
ライターの火をつける賭けごとをしたのは青年。
女性は過去に別の方法で賭けをして老人の財産を取り上げたんじゃない?

 

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