ホーム » スレ別 » 後味の悪い話 その106 » ゲッシング・ゲーム(坂井久仁江)

255 名前:1/2 :2009/07/29(水) 02:48:38
うろ覚えなうえにタイトル忘れちゃったけど、坂井久仁江って人の短編漫画。

主人公(仮にA子)は親戚の家で、店(定食や見たいな飲食店)を手伝っている。
両親はおらず、特に母親は「男と逃げた」ということで、A子はその母親似のため、
あまり親戚とはいい関係ではなく、ぎくしゃくしている。

ある日彼女は記憶喪失の男と出会い、次第に二人はいい感じになる。
男の身元を調べていくと、どうやらA子が昔、母と住んでいた町に手がかりがあるとわかり
色々あってA子も、母親のことをちゃんと調べたいと思い始め、町まで二人で行くことにする。
出発の日、A子は母親のものだったワンピースを着た。
母似なので、母の服を着ていた方が、母の情報を掴みやすいと思ったからだ。
その考えは的中し、「○○ちゃん(母親の名前)かと思った」と
驚いて声をかけてくれたおばさんに会えた。
おばさんは母に対して悪い感情は持っていなかったが、
10年以上も昔のことなので、母が身を消した理由などは思い出せないとのこと。
そしてA子の傍にいた男を見て、「どこかで会ったことあるかしら?」と思う。
男は記憶喪失なので、おばさんに覚えはない。
おばさんも気のせいかもしれないわねと言って、
母について何か思い出したら連絡すると約束をくれ、その場は別れた。

その後、おばさんからA子に電話連絡が入る。
「あの男は傍にいる?…お母さんのことで思い出したことがある。明日にでも一人でうちに来て」
くれぐれも一人でと念を押して、おばさんは電話を切った。
不思議に思いながらも言われたとおりにおばさんの元へ向かうと、何やら騒がしい。
おばさんが何者かに殺されたというのだ。(重傷を負わされただけだったかも)
動揺するA子が振り返ると、いつもと何か様子が違う男がいた。
直感でやばいことに気がついて逃げるA子を、
取り戻した記憶を語りながら、男は町外れまで追い詰める。


256 名前:2/2 :2009/07/29(水) 02:50:57
10数年前、A子の母はストーカーにあっていた。
おばさんは、母に付きまとう男を見かけたことがあったのだ。
ある日、若い男が母に語りかける。
「A子ちゃんかわいいですよね。○○の服(その日幼いA子が着ていた服)がよく似合ってて」
A子を拉致ったようなことを匂わせ、ついて来いと支持した男に、町はずれまで連れてこられた時
母はA子が拉致られてはいないことを勘付き、男を拒む言葉を言い放った。
もみ合ううちに母は足を滑らせ、崖から落ちて死んでしまった。

男が記憶を取り戻すきっかけになったのは、母のワンピースを身につけたA子の姿。
母に付きまとっていた町や、おばさんに触発されて、はっきりと思いだしたらしい。
まさに母の死んだ場所まで追い詰められたA子に、
母とA子を混同しているらしく、病的な目つきの男が
「でも僕の所に戻ってきてくれたんだね。やっぱり僕たちは愛し合っているんだ」と迫る。
そしてA子も、崖から足を滑らせてしまった。

A子の親戚が、A子のことを尋ねられ、二人組の男と話している。
A子は一命は取り留めたものの、打ちどころが悪く、
廃人のような状態で、ずっと病院のベッドの上だという。
自分たちも、それなりに面倒を見ようと思ったが、A子がつき合っている男が
「すべて自分が世話をする」と付きっきりだから、
気味が悪いし、その男の好きなようにさせているとのこと。
二人組の男は刑事だった。
おばさんの事件の容疑者として、男に話を聞きたいのだという。

病院のベッドの上で、抜け殻のように虚ろな目をしているA子と
その傍で「ずっと一緒だよ、君は僕のものだよ」的なことを囁きながら
幸せそうに寄り添う男の姿で、話は終わった。

ミステリ的には落ちは読めるんだけど、構成が上手いためかすごく面白かった。
だが、作者の狙い通りなんだろうけど、
読後感が悪いというかもやもやして、すごく印象に残っている。


286 名前:本当にあった怖い名無し :2009/07/29(水) 20:50:31
>>255-256
親子二代につきまとっていたのかその男は。
A子が意識を取り戻したらどうなっちゃうんだろうなあ。

 

約束の家 2 (YOUNG YOUコミックス)
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