ホーム » 小説 » 小説/な行 » 眠りから覚めると(森秀樹)

958 名前:本当にあった怖い名無し :2009/09/09(水) 02:41:07
後味悪いというか切ない系だけど、
たしか星新一あたりが審査員をやってた一般公募のショート・ショートで
入選作を集めた投稿作品集の中の一つ。

舞台は近未来で、主人公の女性には3歳ほど年下の恋人がいた。
本気で彼との将来を考える仲だったが、そう思えば思うほど世間体で年の差をネックに感じる。
そこで主人公は一大決心し、5年ほど冷凍冬眠を受けることにした。
目覚める頃には、今はヒヨッ子の彼も妻帯の適齢期になり、自分は2歳年下の良いバランスに収まる。
彼氏は「年の差なんかどうだっていいじゃないか」と乗り気ではなかったが、
主人公の決意は固く、人工冬眠に就いた。技術的な限度だったか彼との約束でだったか、
1年ごとにいったん目覚めて、改めてまた眠り直すことになっていた。
1年目の眠りを終えて目覚めると、彼は「なあ、考え直してくれないか」と主人公に訴えかけた。
それでも主人公は、「二人の将来のため、ここは我慢のしどころよ」と、再び眠りに就いた。
2年目を終えて目覚めた時、彼は「本当にお願いだ、もうやめてくれ。
君には一瞬のことかも知れないけど、僕はずっと一人で待っているんだ」と懇願した。
主人公はやはりまた3度目の眠りに就いた。3年目を終えて目覚めた時、そこに彼の姿はなかった。
代わりに、彼からのメッセージを渡された。
『君が前回の眠りに就いてから数ヶ月後、僕は末期の病気が発覚し、余命半年の宣告を受けた。
このままでは君が次に目覚めるまですらもたないので、僕も冬眠の処置を受けることにした。
君が目を覚ましたら、どうか僕も一緒に起こして欲しい。』
メッセージを読んで、主人公は次の眠りには入らず、彼を起こして最期の時間を共に過した。
世間体だとか釣り合いだとか、そんなつまらない点ばかりに気をとられて
彼と過ごせたはずの一分一秒をもっと大事にしてこなかったことを、今さらながらに後悔した。


963 名前:本当にあった怖い名無し :2009/09/09(水) 05:56:43
>>958
星新一が審査員をやっていた時代となると最低でも20年くらい前なんだろうけど、
3歳年下で世間体ってww その時代でも普通にいたろその程度の姉さん女房。

素人の創作って、作者の願望やコンプレックスが如実に顕れることがままあるけど、
これもその手合いだろうか…と思うと後味悪いなww


964 名前:本当にあった怖い名無し :2009/09/09(水) 07:10:03
コンプレックス云々じゃなくて、ものすごく若い人だったんじゃないか?
リア高・リア中の頃の3歳差って、身体的にも内面的にも大きいじゃん?
社会に出て数年たつと、3歳ぐらいの差は屁でもなくなるんだがねw

965 名前:本当にあった怖い名無し :2009/09/09(水) 09:34:07
>>963
どうなんだろ?
でも、らんま1/2の連載一回目でも、許婚がいるという話を聞いたとき
「そんな今まで会ったこともない人と!」という下の娘二人と違って
長女のかすみお姉ちゃんがまず真っ先に気にし、しきりに繰り返していたのは
「いくつなの!? 年下はいやよ」「年上だといいんだけどなぁ…」ってポイントだったし。

本人らは良くっても、本気で結婚を考えるなら
両親へ紹介して挨拶する際、息子が三つも年上の女を連れて来ると
露骨に渋い顔をするにせよ、表面ではにこやかに裏で考え直すように息子を説得するにしても
かなり傷付く対応をされて最終的に結婚にこぎつけられるまでに紆余曲折の苦労を踏む
というのは、普通に予想される事じゃないかと思う。
イケイケでやってたバブル時代の女だって、24歳までに結婚できず25歳で20代後半に突入すると
「売れ残りのクリスマスケーキ」って揶揄されてたくらいだからなあ。
男が20歳そこそこで早々に結婚ってのも家庭を持つ責任上あまり無いだろうから、
彼が結婚に踏み切る頃には、3歳年上の女なら絶対値としても結構年くってることになるだろうし。


966 名前:本当にあった怖い名無し :2009/09/09(水) 10:09:27
バブルの頃にはすでに過去の遺物だった気がする>クリスマスケーキ云々
体感的には80年代なかばまでかなあ。

967 名前:本当にあった怖い名無し :2009/09/09(水) 10:34:49
コールドスリープモノの新しいアイデアを使ってみたかっただけで
そもそも登場人物の心のリアリティなんて二の次だろ
科学技術上必要な「近未来」っていう設定も
「その時代の日本の風潮はこうなんだ」っていう言い訳になるしな

>>958
面白い話をありがとう
微妙な後味がけっこう好きだ

 

ショートショートの広場(7) (講談社文庫)
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