男文字の手紙(津村節子)
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津村節子の短編小説「男文字の手紙」
戦争が終わり、三十年ほど経ったある一家。
そこは母子家庭で、海軍のお偉いさんだった父親はすでに他界。
娘二人と、貞淑な女性の見本のような母の三人で平穏に暮らしていた。
ある時、そこに男文字で書かれた手紙が届く ...
芥のごとく(池井戸潤)
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主人公は新人の銀行員・山田。
融資担当になり、土屋鉄商という会社を受け持つことになる。
土屋鉄商は女社長が切り盛りする小さな会社で、資金繰りもギリギリの状態だったが、
山田は「絶対に救ってみせる」と意気込む。
周囲の冷ややかな視線にも負けず ...
宇宙のあいさつ(星新一)
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遥かな未来、地球人は植民地を求めて宇宙に進出していた。
ある宇宙船が有望な惑星を見つけた。
気候は穏やかで有毒生物はおらず、原住民はおとなしく従順な気質。
船長以下乗組員が原住民を尋問しても、
遠い所をようこそ、逆らうなんてとんでもない、いいえ憎むなんてとんでもない、 ...
おそれ(高橋克彦)
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作家、担当編集者、作家の旧友の医者、作家が講師を勤める大学の若い女性職員が
温泉宿に集まり、雑談の流れで百物語ではないが自分が体験した怪異談を話すことになった。
皆様々な「体験談」を語り、トリは作家。
作家はさすがプロだけあって、皆の怪談を合理的な理由がないから余計に恐ろしい ...
恐ろしき錯誤(江戸川乱歩)
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北川は貰い火事で妻の妙子を亡くして以来、悲しみのどん底にいた。
教師の仕事をずっと休んで、妙子の遺影を抱いては泣き、
妙子の実家が寄越した乳母に抱かれて泣く赤ん坊を見ては泣き、
しまいには妙子を死なせた犯人への復讐を考え始めた。
火事の晩、北川は赤ん坊を抱き ...
言えないわけ(ローレンス・ブロック)
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死刑宣告を受けた男の独白から始まる。名前は忘れたのでAで。
欧米の話でAはレイプ殺人で死刑を食らう。
ある日牢で暇を持て余した彼は、被害者の兄(B)に減刑のための手紙を書こうとする。
だけど彼は途中から、その手紙にどのようにBの妹をレイプし ...
赤い月(なかにし礼)
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満州で造り酒屋で成功した主人公一家は
終戦とそれに伴うソ連の進攻で帰国する事になる
長年勤めた使用人たちは自分達の意思で残るんだけど、
主人公一家が引き上げた直後
現地の中国人使用人たちに惨殺されてしまった。
映画だと日 ...
お願い(ロアルド・ダール)
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小さな男の子が大階段の踊り場から玄関ホールを見下ろしている。
広いホールは赤黄黒の三色の抽象柄の絨毯が敷いてある。
(ぼく知ってるよ、赤いところは石炭が真っ赤に燃えてるんだ。黒いところはご本で見た毒蛇の群なんだ)
(黄色いところだけ踏んであっちまで行 ...
インフェルノ(ダン・ブラウン)
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翻訳版はまだ発売されてないので、楽しみにしてる人はこれを読まないこと。
ハーバード大学の歴史・文学研究者であるラングドンは
ある夜中イタリアの病院で目を覚ます。
しかし自分が何故イタリアにいてしかも病院にいるのかの ...
ウロボロスの偽書(竹本健治)
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一応ジャンルはミステリとなってるが、3つの話が入り組んだややこしい小説
凶暴な殺人鬼が登場する章、ミステリ作家の竹本健治が登場する章、
芸者が主人公のミステリ短篇連作の章に分かれている。
そして竹本がその「ウロボロ ...