屍鬼/矢野妙(小野不由美)
田舎の村に、吸血鬼的なもの(屍鬼)が引っ越してきて村人たちが次々と仲間にされていくという話。
当初は死人が多数出ても、高齢者の多い村で夏の盛りのことだから例年より多いなと思われる程度だったが、
土葬された場所を掘り返したら死体がなくなってたり、
死んだはず ...
シャーロック・ホームズ/オレンジの種五つ(アーサー・コナン・ドイル)
ある日ホームズの所に依頼人の青年がやって来る。
曰く伯父と父が相次いで謎の死を遂げた。
その直前に二人は共通して、封筒に5粒のオレンジの種だけが入った
奇妙かつ意味不明な郵便物を送りつけられていた。
その封筒がつい ...
最後の微笑(ヘンリー・スレッサー)
食べることも、口をきこうとも、教戒師に会おうともせず、弁護士や、看守に当り散らし、
死刑執行の日が迫ってくるにしたがって、大声を上げてドアに体当たりと荒れていた。
教戒師が、又訪ねてきて「大切な話がある」としきりに言うので、
独房に入れ ...
再生(綾辻行人)
グロ注意。うろ覚えスマン。
綾辻行人、眼球奇譚より「再生」
大学教授の主人公「先生」は歳若い妻「由伊」と暮らしている。
元教え子だと言う由伊のアプローチで結婚した主人公は、可愛いらしい妻を心から愛していた。
ある日、由伊は奇妙な打ち明け話をする。 ...
接続された女(ジェイムズ・ティプトリー・ジュニア)
「広告」というものがなく、商品アピールに「素敵な誰々が使ってるあの商品」
「かっこいい誰々が持ってるあのバッグ」のような情報が重要とされる時代、
あるドブスでスイーツな女が自分のブスさに嫌気がさし自殺するんだが、
こっそり病院で助けられ、ある広告 ...
双頭の人(山田風太郎)
若い研究者・鞆太郎には、結婚を約束した娘がいるが
彼女は確かに愛らしいが、教養などとは無縁な、ただただ御伽噺のような新婚生活を夢見る娘だった。
鞆太郎は、それを責めたりこそしないが
内心、ただそれだけの娘を妻とすることに物足りなさを感じていた。
肋膜炎を起 ...
静かな黄昏の国(篠田節子)
先進国の座を奪われ低迷するようになった日本は、
好き勝手に化学物質などの実験場にされるようになった。
植物は育たなくなり、国産の野菜や肉などは幻の存在と化した。
食物は海外からの輸入に頼るしかなかったのだが、
法外な価格のために一部の裕福な人々しか ...
左門次走る(笹沢左保)
【八丁堀お助け同心秘聞】
基本的なストーリー
高積見廻り役と云う閑職(商家が荷を高く積みすぎないように見廻る役)にある尾形左門次が、
事実無根の罪に問われている人を、捜査時の見落としを発見する等して助ける。
その中の後味が悪いと言うか、もやもや ...
正月十一日、鏡殺し(歌野晶午)
主人公は主婦。夫と小学生の娘、姑の4人暮らし。
姑は活動的な人で、薄くなってきた髪を気にして、
かつらをいくつも作ったり老人会だお茶だカラオケだと飛び回っていたが
おとなしい性格の主人公ともうまくやっていた。
だが嫁姑の良好な関係は、春先の夫の事 ...
魚(筒井康隆)
若夫婦と小学生の息子3人が、田舎の川に遊びにくる。
川に人気は無く、白砂のきれいな中州があったので親子はそこに入り、
寝転がったり付近を泳いでくる魚をつかまえるのに熱中し始める。
やがて3人とも大きな魚を捕獲し、ホテルで料理してもらおうとはしゃぐ。
ふと気づくと、最 ...