その遺産を探せ(阿刀田高)
主人公は薄幸な若い女性。母を早くに亡くし、生れつき顔に大きな痣があり、病気で脚に障害が残っている。
父(裸一貫からのし上がった貸しビル王)は主人公を大事に育てていたが、
結婚は諦めろ・男なんかろくなもんじゃない、と言い聞かせていた。
長患いの果てに父が ...
SEVEN ROOMS(乙一)
小学生の主人公と中学生か高校生の姉がいつの間にか監禁されてる所から始まる
外からしか空かない部屋には子供一人通れるような小さな穴以外は何も無くてドアの下の隙間から食事が来るだけ
主人公が小さい穴を通って別の部屋を探って調べてみた所部屋は7つありそれぞ ...
スノードーム(アレックス・シアラー)
子供の頃に読んだきりだから細部は間違ってるかもしれないけど、大筋はあってるはず。
科学者である独身中年男性Yの職場には、同じく科学者である青年Aがいる。
優秀で研究熱心なAだが、人との ...
地獄変(芥川龍之介)
写実主義の絵師が、貴族に地獄絵を依頼され、
「罪人の女に美しい衣装を着せ、牛車に乗せ火をつけて欲しい」と頼んだ。
それを請け負った貴族は、自分の館の下働きをしていた絵師の愛娘を縛り上げ、牛車に乗せて火をかける。
画家は狼狽し涙を流したが、次第に恍 ...
症候群(西村寿行)
山奥の屋敷でひっそり隠居生活を営む大金持ちの老人とその忠実な部下がいた。
ある日幼い兄妹が屋敷に迷い込み、老人は好奇心から二人を監禁し
全裸にして檻に閉じ込め動物のように飼う事にした。
始めは泣いていた兄妹だがやがて諦めたのか慣れたのか二人とも
白 ...
週に一度のお食事を(新井素子)
古い、少女向け短編小説「月に一度のお食事を(題名ウロおぼえ)」
いつからか吸血鬼が出現して、吸血され吸血鬼化するという事件が頻発している日本
主人公の女子大生も吸血され、吸血鬼になってしまうが、
吸血鬼といっ ...
最後の言い訳(曽根圭介)
ガイシュツだったらすみません。かなり長いので幾つかに分けて投下します。
舞台は日本。気が弱い上にでっぷりと太っている主人公は、
小学校のクラスメイト達に馬鹿にされ、ことあるごとに苛められていた。
彼を対等な存在として認めてくれていたのは勝ち気 ...
善意の集積(星新一)
星新一の「善意の集積」
あるところに生まれつき目の見えない少女がいた。
しかし、そのせいで人々から疎まれることはなかった。
少女は人を憎んだり、悪意や疑念を抱いたりしない、
善意を向けられた分以上に相手にも善意を返す、とても綺麗な心の持ち主だっ ...
十三番目の人格(ペルソナ)―ISOLA(貴志祐介)
その能力のために苦しんだ過去があり、実質、天涯孤独の身上。
彼女は阪神・淡路大震災後にボランティアとして被災地に赴き、
可愛らしい女子高校生・千尋に出会う。
千尋が多重人格者で苦しみを抱えている ...
砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない A Lollypop or A Bullet(桜庭一樹)
主人公はリアリストの女の子でニートのヒキヲタである兄がいる。
彼女は早く独り立ちして世間で生きていける力「実弾」を欲している。
(ここで言う実弾は現実に通用する能力の比喩、お金とか生活していける職とか)
話はいきなり主人公の ...