クラインの壷(岡嶋二人)
新作ゲームの実験台になった男が現実と虚像の世界がわからなくなってしまった
話は後君が悪かった。細かいところ忘れたけど、
ゲーマーであるAは新作ゲームの実験台となる。
もともと金に困っておりゲーマーでもあるのでその新作にふれ金までもらえるのはうれしい話。 ...
長い夢(伊藤潤二)
最初はすごくリアルな夢の中で一日を過ごし、
目覚めてみるとほんの数時間眠っていただけだったのが、だんだんと夢の中で過ごす日数が長くなる。
1週間、1ヶ月、1年間・・・
ものすごくリアルな夢で現実と区別 ...
緋色の椅子(緑川ゆき)
とある架空の王国が舞台。
青年ナギは、王座を狙う悪名高いバジ一族の者。
だが本人は特に権力争いには興味がなく、本を読むのが趣味。
戦の時も率先して斬り込みにいこうとするタイプではなかった。
戦場では、腕の立つ兵士の中に、女性兵士が二人いた。
一人はキラ。いい家出 ...
女奴隷は夢を見ない(大石圭)
主人公たちの仕事は人身売買。女を買って、オークションに出す。
騙されて売られた女、分かって売られてきた女、年齢も身分も様々取り扱った。
現在のストックは、両親に売られた女子大生、若い愛人が出来た夫に売られた人妻、盲目の外国人の少女など。
反抗的な ...
ギフト 西のはての年代記I(アーシュラ・K. ル=グウィン)
その世界では、村ごとに違った不思議な力を操れる人々がいて、
その力のことを「ギフト」と呼んでいた。
主人公の少年は、視線で相手を殺すことが出来る「ギフト」の血筋なのに
年頃になってもいっこうに力が発現せず、肩身が狭い。
ある時父親と出かけた ...
MOTHER3
ゲームは荒れると承知の上で、「MOTHER3」の話をさせてくれ。
マザーシリーズはアメリカンポップ調でホノボノしたグラフィックだが、
内容は結構ブラックで、油断すると痛い目に遭う。
ことに3は全編通して、これ鬱展開。
舞台はとある島。西部開 ...
あと五十日(星新一)
中年の男が部下とともに帰宅途中、背の高い黒ずくめの男が
男に「あと50日です」と声をかけられる。
誰かと思い、部下に確認するが見ていないと言われ、疲れただけだろうと
思いそのまま帰宅。だが次の日も黒ずくめの男に「あと49日です」 ...
恐山のイタコ
観光で恐山に行った時、話の種にイタコに見てもらった。
婆さんイタコに友達のお爺さんを呼び出して貰ったんだけど
名前が『清巳(キヨミ)』だったせいか
出てきたのは友人の祖母を名乗る女の人だった。
で、訛り全開のキヨミバアサンがゴ ...
神様がくれた一日(まぐろ帝國)
女に全くもてない主人公は開き直ってビニール製のダッチワイフを恋人のように扱っていた。
名前を付けて何かと話しかけたり、抱いて寝たり、仕事から帰ってくると「ただいま~」とか
挨拶したり、いつもピカピカに磨いていたり。
するとどういうわけ ...
ずっとお城で暮らしてる(シャーリィ・ジャクスン)
主人公は18歳の少女で、10歳年上の姉と、叔父との3人で町外れのお屋敷に暮らしている。
両親や叔父の家族などはみな数年前に亡くなった。夕食時に使った砂糖壷に砒素が入っていたのだ。
事件の夜、少女は夕食を食べず、姉は普段から砂糖を使 ...