おれは非情勤(東野圭吾)

671本当にあった怖い名無し:2013/08/06(火) 02:01:25.79
東野圭吾『おれは非情勤』より

小説を執筆する時間を確保する為に、非常勤講師として働く主人公
あるゴールデンウィーク明けの小学校に、
夏休みに入るまでの期間の契約で講師を務めることになる

勤務初日、校長から
「担当をしていた先生がゴールデンウィーク中に亡くなった為、
 その替わりとして勤めてほしい」と聞かされ、
主人公は「年配の先生が亡くなったのか」と思って詳しく尋ねてみると、
その先生は20代と若く、事故死だと答えられる
しかし事故の内容についての答えを校長は話さず、
そのまま担当する教室に案内された
教室にはいたずらかと思う程、
薄気味の悪いぐらいにおとなしく先生に従う生徒たちの姿があった

その日の仕事帰りに、主人公は一人の男に話しかけられる
男は自分は刑事だと自己紹介し、前任の先生が亡くなった件について
独自に調べているので何か知っているかと尋ねてきた
どうやら前任の先生の死因は事故死ではなく、
不審な点が多い3階の校舎からの飛び降りらしい
死の数日前の買い物、『10×5+5×1+1』という黒板への書き込み、
教室内に乱れて放置されていた靴・・・
学校に関する事で悩みがあったので自殺の件も考えられたが、
詳しく調べようにも学校内を刑事がうろつくことを不快に思う
学校関係者や保護者も多いため、捜査は難航
部外者でありながら学校関係者と接する事が出来る主人公に、
その捜査協力を頼みたいという

話を聞いていくうちにこの一件に興味を持った主人公は、
その申し出を受理する


673本当にあった怖い名無し:2013/08/06(火) 02:04:30.83
主人公が前任の買い物した内容を調べてみると、
日常生活の買い物にしてはおかしな点が出てきた
食品スーパーでお米を5個購入し、
さらにはスポーツ店では登山用のロープを探していた事が分かる
そしてそのロープが見つからず、
代わりのものを探しに自転車ショップへ行っていたらしい
さらに前任の実家へ線香をあげるという名目で部屋に入ってみると、
一冊の本の中から、死の前の日付の遊園地の入場券が発見された

ある授業前に、教室内の掲示物に紛れて
「キーピー当番」という表があるのに気が付いた主人公は、
教室にいた生徒にこの表の事を訊いてみた
キーピーとはクラスの一人が保護した怪我で飛べなくなっていたカナリアの名前で、
治療しながらみんなで世話をしていたという
そこへ、学級委員を務める少女が教室に入ってきて、
話をしていた生徒にそれは誰にも話さない約束だと激怒
カナリアはゴールデンウィーク前に死んでしまったと主人公にぶっきらぼうに答え、
学級委員は表を破いて破棄してしまった

休日、前任の行動内容を知る為に遊園地へ赴いた主人公は、
見聞きした事を思い出しながら園内を回る
その時、たまたま雨宿りの為に入ったテント近くに設置された
遊具に気付き、ある可能性を導き出した


674 本当にあった怖い名無し:2013/08/06(火) 02:09:03.57
それから数日後、刑事と前任の親、
そして担当の生徒たちを集め、主人公は推理した内容を話す

・ゴールデンウィーク前のカナリアの死には、前任の先生が関わっていた
・遊園地へ行ったのは、バンジージャンプをする為
・前任はロープとゴムチューブを縛り、即席バンジーのロープを準備
・お米(10Kg)五袋、砂袋(5Kg)一袋、鉄アレイ(1Kg)を使用し、
 ロープの長さを調整(前任の体重は56Kg)
・ゴールデンウィーク中に校舎からバンジージャンプを行ったが、
 靴が脱げてロープがすっぽ抜けたため落下、死亡した

これがそのロープだと手に持っていたものを見せると、
学級委員は「嘘よ、本物は私の家に置いてある」と口走る
実は主人公が持っていたのは、
子どもたちに真実を語らせる為に用意した偽物だった
すぐに主人公にはめられた事を委員長は気付き、主人公はそれを指摘する
「どうして3階の校舎からバンジージャンプをすることになったか説明するんだ」
生徒たちに沈黙が流れ、ついに学級委員が代表して真実を語りだす

事の発端はゴールデンウィーク前に、カナリアが脱走から始まる
3階の教室の窓の外にある落下防止柵の所へカナリアが逃げ、
前任は何とか捕まえようとするが、
極度の高所恐怖症の為足がすくんでいるうちに、カナリアは落下し死亡してしまう
「前任はカナリアを見捨てた」と思った生徒たちは、全員で前任を無視する事にした
どうしたら生徒たちに許してもらえるのか前任に尋ねられたので、
「校舎の3階からバンジージャンプする」と生徒たちは答えた
生徒たちは前任を困らせるつもりで言ったこの答えを、
前任は真に受け、ゴールデンウィーク中のあの日に実行したのだ


675 本当にあった怖い名無し:2013/08/06(火) 02:18:25.51
その瞬間を、学級委員ら含めた数名が
たまたま近くの友達の家に遊びに行く最中にその現場を目撃し、
前任はもう助からず、このままでは自分たちが前任してきたことが
ばれてしまい怒られると学級委員たちは判断した
ロープは学級委員が回収し自宅へ持ち帰り、
他の子たちは前任のポケットから車のキーを探し出し、
手分けしてお米や砂袋を前任の車内に運んだという
そしてこのことは自分たちだけの秘密にして、誰にも話さないと誓ったのだ

「元は私たちが先生の言う事を訊かな事が悪いから、
 今度から来る先生の言う事はしっかりと訊こうと思った」
私たちはそれしかできなかったと学級委員は話し、生徒たちは泣きだす
「人間は弱い。先生も人間だ。弱いから助け合わなければならないんだ」(要約)
そう主人公は生徒たちに話しかけても、生徒たちのすすり泣きは収まらなかった

なんだか現在のいじめにも通ずるものがあって、読んでて「うわぁ・・・」となった


677 本当にあった怖い名無し:2013/08/06(火) 02:31:23.36
何年生かわからんと印象がさだまらんな

678 本当にあった怖い名無し:2013/08/06(火) 08:36:54.89
>>677
確か小学5年生

679 本当にあった怖い名無し:2013/08/06(火) 08:47:54.34
わざわざ黒板に数式書いた意味もよく分からんな

事前に買い物していたなら既に何kgなるか
わざわざ書かなくても分かってたんじゃないか?

ていうかそもそも黒板に書く意図も分からんし
(遺書代わりならもっといい方法がある)
書くほどの計算でもないよな


681 本当にあった怖い名無し:2013/08/06(火) 13:15:50.49
すげえくだらなくてビックリした

682 本当にあった怖い名無し:2013/08/06(火) 13:18:32.48
調べてみたら
学研の「5年の学習」「6年の学習」に連載されていた、てあった
小学生向けならそう書いてくれ

 

おれは非情勤 (集英社文庫)
おれは非情勤 (集英社文庫)