棄人(高港基資)
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465:本当にあった怖い名無し:2014/03/13(木) 01:21:19.67
- じゃあ気分転換に高港作品から
頃は明治、日露戦争直前くらい。
主人公の青年は山村出身というだけで
一人雪山に対ロシアの模擬訓練のための偵察に行かされていた。道に迷ってしまった主人公は遠方に地元民とおぼしき中年男性を双眼鏡にとらえる。
追い掛けて道を尋ねようとする主人公は男性が背負っているものに気付いて慄然とする。
猿轡を噛まされ、手足を縛られた老婆――
恐らくは男性の老いた母親で今まさに姥捨てに山奥に迎うところなのだと。
人道的に見捨てておけない、しかし地元の風習なら余所者の自分が
口を出していいのか悩みながら主人公は男性と距離をとりつつ追い掛ける。
目的の山奥の祠に着いた男性は老婆を降ろすと
泣いて縋る母親を蹴飛ばし鳥居に縛り付け立ち去っていった。しばらくして老婆の周りに山犬の群れが現れる。
老婆に飛び掛かる山犬に主人公が銃の照準を合わせた瞬間
「やめい」と突然古い時代の姿の老いた男性の霊が現われ制止する。
彼は地面から生えたような姿でよく見ると同じように地面からたくさんの霊がいた。
霊は「今あれを助けてなんになる?お前がこの先ずっと養うのか?」
「この村はずっとこうしてきた、仕方ないんだ」と主人公を諭す。
その間に老婆は山犬に襲われ食い千切られて死んでいた。無力感に苛まれる主人公は
霊たちに村の人や生きている人間を恨んでいるのか尋ねる。
霊は恨みなどなく、自分達はただずっとこの地から動けず
この国の行く先や未来を見つめてゆくと話す。
「これからこの国はさらに発展していくだろう」
「しかし弱い者や年老いた者をどんどん切り捨ててな」ラストは日露戦争開戦のニュースから現代の東北大震災復興の遅れ、
被災地に回らない税金の無駄遣い、
日本が経済大国から滑り落ちつつあるニュースが流れてゆく。自分は日本は好きだし最近は日本SUGEE!的な記事や番組も多いけど
こういった面も間違いなく日本の真実なんだよな…と重い気持ちになった。
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466:本当にあった怖い名無し:2014/03/13(木) 03:25:12.58
- 実際は逆じゃないの?
発展していきどんどん弱者を保護するようになっていった
まぁその結果勘違い弱者もたくさん生まれたんですけどね
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467 :本当にあった怖い名無し:2014/03/13(木) 10:12:45.30
- それ読んだけど高港作品はなんかブサヨ臭い
死刑反対とか日本はこんな駄目な国なんですよアピールがひどい
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468 :本当にあった怖い名無し:2014/03/13(木) 11:15:10.88
- 経済大国から滑り落ちつつある、よりも増々栄える、の方が
男性の霊のセリフ通りになっていて後味の悪さが増すと思うけどな
物語として起承転結が変じゃね?とか思った