二十日鼠と人間(ジョン・スタインベック)

407 名前:本当にあった怖い名無し :2010/03/11(木) 15:24:57
ねずみ絡みでは個人的に後味の悪さ双璧なのが
二十日鼠と人間
小説原作で、映画もある

舞台は大恐慌時代のアメリカ。
主人公は巨漢怪力のタリンコだけど心優しいAと、頭が良くて面倒見もいいのBのコンビ。
Aは物知りなBを尊敬しているし、Bもタリンコで揉め事を起こすけれど心優しいAを大事に思ってる。
二人の夢はいつか自分達の農園を持つことなんだけど、実際は単なる雇われ労働者で
Aが問題を起こす→クビ、で各地を転々とする生活。
そんな生活でBはAを見捨てないの?と思うが、Aの起こす問題の多くはAのタリンコっぷりを
利用されたことによるので、BはAに文句を言いつつも、Aを利用する奴らの方が悪いと思っている。
(時代背景的なこともあり誰も信用できず、Aの純真さを大事に思ってる感じ?)

このA、巨漢の怪力だが小さくて可愛い生き物が大好き。
特に二十日鼠や兎なんかは、ふさふさのふわふわで堪らなく好き。
将来、夢の農場を持ったら兎の飼育をさせてもらうんだ!と思ってる。
ただ…怪力なので、可愛く思って撫でて撫でて撫で繰り回し…結果的にいつも殺してしまう。
当然本人は殺すつもりなんてなく、可愛がっていただけのつもり。

いろいろあったある日、その時雇われていた農場主の妻がAにちょっかいを出す。
Aは農場主妻のふわふわの髪の毛に触ってみたくて実践するんだけど
人間だから暴れるし大声出すし、やっぱり力加減間違えて殺してしまう。

牧場主=雇用主の権力者の妻を殺してしまった以上、Aには悲惨な死が待つのみなので
それよりは…と、BがAを射殺することで幕を引く。

上手く書けなかったが、あまりの救いの無さに呆然とした作品。
善意や思いやり、愛なんて、何の役にも立たないよね!と、一瞬思ってしまう。


408 名前:本当にあった怖い名無し :2010/03/11(木) 16:33:19
愛はあっても思いやりはないから殺すまでなでつづけるんだろう
子供がさわりつづけたせいでストレスで動物が死ぬとかよくある

 

ハツカネズミと人間 (新潮文庫)
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