ホーム » 小説 » 小説/た行 » 太郎柿次郎柿(宮部みゆき)

584 名前:本当にあった怖い名無し :2010/09/27(月) 21:30:12
そういえば、平岩弓枝の「御宿かわせみ」のエピソードにその手の後味の悪い作品があっけたなぁ

ある料理屋の二階で、若い男性客が絞殺されてるのが発見され、
その男性客の周りには華美で高価な干菓子の詰め合わせが散らばっていた。
被害者は直ぐに身元が判って、近くの大店の手代Aで、この日誰かと待ち合わせをしていて
散らばっていた干菓子はAが購入したもので、待ち合わせ相手への手土産であった。

料理屋の女中が記憶していた、犯人らしいその待ち合わせ相手は、いかにも貧しげな百姓姿で
華やかな江戸では場違いな人物らしく、片や被害者のAは切れ者な上、真面目に勤めで店での信用も厚く、
近々には、恋仲の女性との結婚話もあり、誰にも恨まれるような落ち度もない。

Aの過去を調べるとAは近郊の貧しい百姓の次男で、幼いころから跡取りの長男に比べて
両親からも虐げられ、成長してからも、跡取りを嵩にきた長男からの苛めに耐えかねて
着の身着のままで江戸に出てきて、たまたま大店の下働きから骨身を惜しまず働いて
手代にまでなっていた。

結局、犯人は田舎で百姓を継いだ長男だった。
長男といっても所詮は貧乏農家、ボロボロの野良着をて肥を担いで必死で働いても一家で食うや食わず。
その上、近年の不作で一家郎党飢え死に寸前となり江戸に出ている弟に
「僅かばかりの援助」を乞いに出てきたのだった。

しかし、江戸での弟の仕打ちは、兄にすれば惨めな百姓姿のまま料亭に上げさせられて
飢え死に寸前だと訴えたのに、「腹の足しならない」干菓子を、にこやかに手土産だと手渡され
激昂の余り、無我夢中で絞め殺してしまったという。

後味が悪いのはBがどうやら悪気があって、兄に恥をかかせたのではなく
長い江戸生活で故郷の貧しさを忘れてしまっていただけで
お干菓子も単に「久しぶりの兄さんへ珍しいお菓子」と、選んだだけだったらしい。


585 名前:本当にあった怖い名無し :2010/09/27(月) 21:58:38
あれ?それって宮部みゆきの「初ものがたり」に入ってる「太郎柿次郎柿」とは違う話?

586 名前:本当にあった怖い名無し :2010/09/27(月) 22:05:58
>>585
あれ?そうだっけか?
ごめん!どっちも持っているからこんがらがったかも・・orz

587 名前:本当にあった怖い名無し :2010/09/27(月) 22:21:24
宮部みゆきだとおもう。
っていうかあの弟はちょこっといじわる心があったんじゃなかったっけ?
それが兄にはしゃれにならない打撃だったっていう。

588 名前:本当にあった怖い名無し :2010/09/27(月) 22:23:39
洒落にならないからって殺さなくても…www

589 名前:本当にあった怖い名無し ;2010/09/27(月) 22:51:45
故郷にいたときはさんざんいじめてたくせにね
まあ江戸時代の話だから、その長男は現代の「情状酌量」な判決ではなく
間違いなく極刑で田舎の百姓一家も終わりなのが少しは溜飲下がるか

 

初ものがたり (新潮文庫)
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