ホーム » 小説 » 小説/か行 » 疑惑(松本清張)

5151/4:2013/05/06(月) 21:40:30.71
松本清張の短編。

金持ちの初老の夫と水商売あがりの若い後妻。
ある夜、夫の運転する車が海に転落し、助手席の後妻だけが助かった。
後妻は、うとうとしていたらいつの間にか海に落ちていた、夢中で脱出した、と供述した。
警察は無理心中と事故と後妻の計画殺人の三つの可能性を等分に調べた。

主人公の記者(新聞か週刊誌かは忘れた。テレ東ドラマでは佐藤浩市)は
計画殺人と断じて大々的に記事を書いた。


5162/4:2013/05/06(月) 21:42:56.26
“毒婦鬼熊の恐るべき過去!!!”
後妻(本名は鬼塚球磨子。旧姓だったかも)は下層DQNで、
似たようなDQNを取り巻きにして敵(味方でなければすなわち敵)を蹴散らして女王様気取だった。
しかも、「いつかデカイことやってやる」が口癖だった。

裁判では強硬に夫の運転ミスを主張し、計画殺人だが情状酌量を求める弁護人と衝突した。
最初の弁護人が匙を投げ、次の弁護人は貧相な老弁護士だったので記者は安心した。
老弁護士は証人として、鬼熊の取り巻きDQNを集めた。


517 3/4:2013/05/06(月) 21:49:41.90
・あなた(証人)は鬼熊が「いつかデカイことやってやる」と言っていたのを聞きましたか?
 →はい、聞きました。
・何回聞きましたか?→覚えておりません。
・覚えていられない程何回も聞いたと解釈してよろしいでしょうか?→はい。

・では、「デカイこと」とは具体的に何を指すのか聞きましたか?→いいえ、聞いておりません。
・被告人が「金目当てで結婚する」と言っていたのを聞きましたか?→いいえ、聞いておりません。
・では「亭主を殺す」と言っていたのを聞きましたか?→いいえ、聞いておりません。
・「事故に見せかけて亭主を殺す」と言っていたのを聞きましたか?→いいえ、聞いておりません。


518 4/4:2013/05/06(月) 21:52:15.13
他の証人も似たような証言を繰り返した。
老弁護士は記者に、車に残った証拠から無理心中に違いないと淡々と話した。
夫はおそらくガツガツした後妻に疲れたのだろう、離婚する気力もなかったので
無理心中を仕掛けたに違いない、鬼熊は被害者。

世間の論調は無罪に傾いた。
鬼熊が取り巻きを引き連れて仕返しにやって来る!次の裁判の前になんとかしなくては!
…と思った記者は、老弁護士を殺すために夜の雑居ビルに忍び込んだ。
仕事熱心な老弁護士は侵入者に気づいていない。終。


519 本当にあった怖い名無し:2013/05/06(月) 22:59:14.17
真実は結局明らかでないの?そっちのが後味悪な気が。

548 本当にあった怖い名無し:2013/05/09(木) 00:38:06.90
>>515-518
それ、去年テレビドラマスペシャルでやってたわ
タイトル「疑惑」だったかな
でもリメイクで随分内容が変わってる
原作の方が後味悪かったんだね

主人公は記者じゃなく、弁護士
それも老弁護士は急な怪我で動けないため代理で事件を担当する事になった
常盤貴子演じる後輩の若手女性弁護士

世論は雑誌記者(原作の主人公?)がセンセーショナルに書き綴った事も手伝い
鬼熊による保険金目当ての夫殺害と決めつけ
鬼熊本人も殺害→証拠不十分で釈放、の線を狙っていたが
常盤だけが淡々と真実を追い続けた

死んだ夫は、鬼熊が財産目当てで自分に近づいた事も
金にしか興味のない悪女である事も十分承知していたが
それでも彼女を心から愛していて、
財産が底をついた絶望から無理心中を図った事が数々の証拠から明らかになった

無理心中では夫の保険金が下りない(死亡からの期間も色々関係していたと思ったけど忘れた)
余計な弁護しやがって、と食ってかかる鬼熊に常盤はビンタ一発かまして
「あなたは生きてる。それで十分でしょう」と説教

ラストは無罪放免になった鬼熊が夫が死んだ海に花束を投げ、街を後にする

割と面白いドラマだと思ったけど
原作を知ってる人が見たら「何これ全然別物じゃん」で胸糞物件かも


706 本当にあった怖い名無し:2013/05/18(土) 10:37:51.28
>>515-518
昔テレビで見た映画を思い出した
桃井かおりがDQN後妻役で岩下志麻が国選弁護人役だった
>>548のは映画より原作寄りだと思う

金持ちの夫と水商売上がりのDQN後妻の乗った乗用車が海に転落し運転していた夫死亡
DQN後妻は割れたフロントガラスから自力で脱出し生還した
海から引き上げられた乗用車の車内には小型のスパナと脱げた夫の靴が転がっていた

夫に最近多額の生命保険がかけられたので
警察はDQN後妻が無理心中を装った保険金殺人を企てたと疑い
マスコミは連日のように毒婦と書きたてた

DQN後妻が起訴され裁判開始、どう見てもDQN後妻が有罪の流れだったので
弁護士もとっととおりてしまい国選弁護人がつけられる
裁判の過程で車の水没実験を行い
フロントガラスは海への転落の衝撃でも割れることが証明されたが
依然DQN後妻が不利

しかし国選弁護人が
「靴とスパナをブレーキペダルの下に噛ませて無意識に踏んでもブレーキがかからないようにした」
という推理と、証人として呼ばれた夫と先妻の息子が
「父が亡くなる前日に父に会い手紙を貰った」
「手紙には「あれは悪い女だから私が殺して一緒に死ぬ」と書いてあった」
と証言したのが採用されDQN後妻は無罪となる

何が後味悪いかと言えば証言を聞いたDQN後妻が
「無理心中しようとして一人で死んでバカみたい」
と言ったり、無罪になったらなったで
「私は殺されそうになった被害者なんだから(夫の遺族から)慰謝料取ってよ」
と国選弁護人に言ったり、どうにも救いようもなくDQNすぎて
何もこんな女の冤罪を晴らしてやることはないじゃないかと視聴者に思わせるところ


707 本当にあった怖い名無し:2013/05/18(土) 10:40:50.83
いきなり夫に殺されそうになった上に
殺人罪まできせられたら腹も立つんじゃないか

708 本当にあった怖い名無し:2013/05/18(土) 10:53:24.16
同感。
殺そうとしたヤツのほうが悪い。
慰謝料とって当たり前。

しかし、息子も黙っとけばいいのに


709 本当にあった怖い名無し:2013/05/18(土) 11:46:36.58
>>707-708
DQN後妻は殺されそうになって腹立てたんではなくてとにかく強欲で金が欲しい

無罪になってからのシーンで亡夫のことを
「何が愛情よ、私に逃げられたくなかっただけのくせに」と罵り
保険金がおりなくて(かけたのが最近でまだ1年たってないから自殺(無理心中)だとダメという理由)
国選弁護人に「保険金とってよ」と言い、
それは無理と断られて
「あんたが無理心中なんて下手な弁護するから保険金がおりない」
「だったら慰謝料とってよ私被害者なんだから」
「あいつら(夫の遺族)もしめてやらないと」
などと言う


710 本当にあった怖い名無し:2013/05/18(土) 13:37:26.33
そのドラマ見たけれど、実際に見ないと雰囲気が伝わらないかも。

桃井かおりの演技がひたすら良くて、観客全員に憎悪を抱かせるのがうまいの。
最後岩下志麻とワインのひっかけあいをするんじゃなかったっけ?


741 本当にあった怖い名無し:2013/05/20(月) 14:37:47.06
あれ、最後に一人新幹線(?)に乗った桃井がフッと笑うんだよね。
それで、完だったと思う。

それまでの流れは、
「いくら悪い女とはいえ、冤罪のままでいいわけはない。事件の真相をあきらかにすることが正義」
という弁護士の信念のもと話が進む。
最後に証言をした息子も、そのことを理解して父の心中だったと告白する。
なので、一応そこまで後味悪くはないんだ。
クマコには腹が立つけど、罪を犯してないなら仕方がないし。
感情に流されないで真相を突き止める岩下志摩かっこいい!とさえ思った。

でも、最後のクマコの微笑みで、「あれ、こいつもしかしてやっぱり犯人だったんじゃ……」
て余韻を残す、絶妙な後味の悪さ。

 

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