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751「免疫力」1:2013/08/10(土) 07:00:03.94
乃南アサの短編小説「免疫力」(短編集「禁猟区」に収録されています)

ある男性警官は、顔見知りのヤクザの組長から
「姪っ子が白血病で入院している。まだ14歳なのに不憫だ」
と打ち明けられる。
警官は、自身の息子の話をする。
警官の息子は悪性リンパ腫にかかり、一時は死の淵にあったが、
ある健康食品を与えると嘘のように回復したという。
組長はすぐさま警官に泣きつく。


752「免疫力」2:2013/08/10(土) 07:03:09.40
程なく、組長は空き店舗を借りて件の健康食品の説明会を行う。その中に警官もいた。
組長の部下のチンピラをいかにも研究員に仕立て上げ、組長と警官が体験談を語る寸法だ。

その後、警官は監察官(警察の悪事を取り締まる役職)の呼び出しを食らう。
警官と組長のしていたことがバレたらしい。

覚醒剤で拘留されていたある容疑者が
「クスリをくれ、クスリをくれ」とうるさいので話を聞いたところ、
件の健康食品に行き着いたという。
実はこの容疑者は、覚醒剤中毒なうえ末期ガンに冒されていた。


753 「免疫力」3:2013/08/10(土) 07:06:29.28
警官は、監察官からさらに衝撃的な話を聞かされる。
組長が説明会で取り扱っていた健康食品は、混ぜ物をした粗悪品だということ。

それを知った警官は、
「じゃあ、あの容疑者は……」
監察官の答えは、
「収監されてひと月たたずに亡くなりましたよ」

「自分は人の役に立ちたかっただけなのに……」
と肩を落とす警官に、監察官は言う。
「どんな奇跡の薬でも人の性根は変えられないんだよ」

警官にしてみれば人助けのつもりが、ヤクザには格好の資金源だったんですね。


757 本当にあった怖い名無し:2013/08/10(土) 12:26:05.59
>>753
1だと警官がヤクザに話を持ちかけたようになってるけど、
2以降は警官が被害者みたいになってるのはなんで?

780 本当にあった怖い名無し:2013/08/11(日) 00:32:41.87
>>757
健康食品は本当に病気に効果がある「奇跡の薬」だった。
ヤクザの組長は警官から食品の話を聞き、
藁にもすがる思いで食品に泣きつく。
食品の効果で姪は無事助かるが、
組長は「これはいい金ヅルになるのでは」と企む。
「食品を広めて沢山の人を救おう!」と警官をのせて説明会を開催し、
粗悪品を売り捌くがそれが明るみに出て……

警官「自分はただ、息子を救ってくれた奇跡の薬を広めてみんなを助けたかったのに。
    組長も自分と同じような心境で説明会を開催した善意の人だと思ってたのに」
監察官「奇跡の薬でも組長のクズみたいな性根は変えられないだよ」

……って事かなぁ?文章から察するに


781 本当にあった怖い名無し:2013/08/11(日) 00:58:51.03
>>780の洞察力が凄いな

 

禁猟区 (新潮文庫)
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