ホーム » スレ別 » 後味の悪い話 その45 » 老夫婦(高橋葉介)

723 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2006/04/22(土) 11:17:54
禿しくガイシュツかもしらんが、漫画で高橋葉介の「夢幻紳士 怪奇編」が後味悪い作品が多い
同じ作家で「腸詰め工場の少女」とか「ライヤー教授の午後」とか
この作家のこの時代の怪奇系漫画は、後味悪いのが多くて、でも内容的に結構好きだった
ただのグロ系より内容が気持ち悪くて古臭くて雰囲気も良かったな

724 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2006/04/22(土) 11:44:19
>>723
あらすじ書いてヽ(`Д´)ノクレヨ

726 名前:723 投稿日:2006/04/22(土) 13:18:52
>>724
ムーン…自信ないが、一話だけ
「夢幻紳士 怪奇編」から、「老夫婦」

ある若い夫婦がいた。まだ子供はいず、結婚したてぐらい。
ある時、嫁が事故に合い、重症。死も間近だった。
嫁は幼い頃から苦労をしてきた。
それでも真っ直ぐに明るく生きてきた嫁を夫は幸せにすると誓った。そんな矢先の事故。
嫁を幸せにしてやりたい一心の夫は、夢幻魔実也に、嫁に催眠術を掛けてくれと頼む。

死の床に付いた嫁の耳元に、魔実也は術を掛けていく。
「貴女達は幸せに過ごした。子供も生まれた。男の子だった。
 男の子はすくすくと育ち、成人した後は、外国へ一旗上げに行った。
 そして、事業が成功し一度帰国した時には、家族を連れていた。
 現地で嫁を貰い子供も生まれていた。幸せな家族を築いていた。自分達とも、仲良くなった。
 幸せな時間は流れ続いている。自分も年老いた。皺が目立ち、目もよく見えないようになった。
 腰も曲がり、すっかりおばあさんだ。
 だが、息子夫婦が向こうで暮らそうと言ってきてくれている。
 すっかり年取った主人とそうする事にしようと、いつも散歩がてら港に行っては、
 海の彼方を見ながら、息子夫婦を待っている…」

死の淵で、催眠術に掛かった嫁は静かに微笑んだ。
夫は泣いて喜び、魔実也に何度も礼を言った。


727 名前:723 続き 投稿日:2006/04/22(土) 13:19:46
しばらくして、夫がやってきた。
実は、嫁は死ななかった。奇跡的に持ち直したのだ。
若い嫁は、老人のように腰を曲げ、よく見えない目をしょぼしょぼさせながら、
おじいさんに向って、「早く息子達が来ると良いねぇ」と話す。
催眠術を解こうとしても、死の間際の強烈な記憶は、嫁の中に在り続けた。

そして、夫は言った。

「僕にも、同じ催眠術を掛けてくれ。嫁に行ったのと同じ、催眠術を」

夕暮れ時、夫婦は港に現れる。
まだ若いのに、腰を曲げ、ゆっくりとお互いを庇うように歩く2人。
海の向こうを指差しながら、いつかやってくる息子家族の夢物語を話している。

以上でつ。
下手糞でスマソよ…


729 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2006/04/22(土) 14:45:40
なるほどー。「死の間際だ」という意識によって、術者でも解けないほど強烈に
焼きついてしまったんだね。
乙でした。

 

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