ホーム » 小説 » 小説/な行 » 匂いの収集(小川洋子)

22 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2006/08/22(火) 10:02:38
博士の愛した数式の作者の短編

主人公の彼女は匂いの収集家
「●●公園の●●の花びら」という風にラベリングしたボトルの中に
花びらを入れて保存し、時折ボトルを開いて中の匂いを嗅ぐ。
無機物から有機物からと様々な物がボトルの中に入れられ、
彼女の家の棚には無数のボトルがぞろりと並び、棚の上にも詰まれている。
見上げるほど高いその棚からも、いずらボトルたちは溢れ出してしまいそうだった。
だが彼女はその無数のボトルの一つ一つの中身を記憶し、
どのボトルがどの位置に置かれているかも正確に覚えているようだった。

彼女が風呂にいる間、上のボトルを取るための梯子を使い
主人公は棚の上に置かれているボトルたちを見てみる。
彼女がそのボトルたちを見ていた記憶はないが、
ボトルはどれも埃をかぶっていなかったので意外と頻繁に見られているようだ。
ボトルのラベルにはこう書かれていた「○○の髪」
○○とは主人公の名前だ。主人公は他のボトルも見てみる。
ラベルには見知らぬ男たちの名前と共に、
髪、皮膚、爪、指、眼球などと表記されていた。
そして実際、ボトルの中にはごろりと男の親指が入っていた。

 

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