豚の島の女王(ジェラルド・カーシュ)

453 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2007/03/26(月) 19:23:21
「豚の島の女王」という小説。
無人島で異形の人骨が見付かり、未知の人類かと思われたが
実際には漂流者達の成れの果てだったことが手記により判明した、というもの。

漂流者は四肢欠損の女(聡明な美人)、
巨人の男(やさしくて怪力)小人の男二人(嫉妬深くてすばしっこい)。
それぞれ紆余曲折を経て同じサーカスで働いており、移動中の船で事故に遭った。
巨人のお陰で無事島までたどり着いたのだが、そこは野生の豚が生息する無人島だった。
女の知恵と適切な指揮の下、巨人と小人の協力で何とか生活は安定してくるが
女は力強さを見せようと躍起になる小人達よりもやさしさを示そうとする巨人に
髪をとかして貰うのを好んでいたことから小人達は巨人に嫉妬するようになる。

結局、女が話して聞かせた異国の物語をヒントにして小人達は巨人を殺してしまう。
その後、お約束のように小人達も仲間割れや獲物の襲撃などで命を落とす。
一人残された女は事の顛末を口を使って書き留めて(これが最初に出てきた手記)
やがて訪れる死を受け入れる。


457 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2007/03/26(月) 20:38:31
>>453
これで終わり?
どこが後味わるいのか解らない

471 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2007/03/26(月) 21:48:30
>453
異形の姿のため一般社会からはじき出され、サーカスの一座として助け合っていた仲間同士が
たった4人で協力し合わないと生きていけない状況なのに仲間割れの末自滅していく様が
じわじわと来たので選んでみた。主人公が気丈に理不尽を受け入れるところや
四肢欠損というビジュアルインパクトの所為もあったかもしれない

 

壜の中の手記 (角川文庫)
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