ホーム » 小説 » 小説/か行 » 凶事(阿刀田高)

905 名前:1 投稿日:2007/09/09(日) 16:54:01
初投下。定番の阿刀田高で「凶事」
ややうろ覚えなんで、年齢や人名等、細かい部分は怪しいかも。

主人公は40歳をとっくに過ぎた独身女性。
住まいは東京。比較的近くの実家には姉とその娘(Y)が住んでいる。

ある時、Yから電話があった。
姉の乗った飛行機が墜落したという。北海道旅行から帰る便だった。
一人では心細いというYと一緒に旅行会社に向かうことになった。


906 名前:2 投稿日:2007/09/09(日) 16:54:41
姉は小さいころから病弱で、医者には20歳まで生きられまいと言われていた。

そのせいもあって両親とも姉を散々甘やかし、
主人公は幼いころから我慢を強いられてきた。
姉はといえば、結局20歳を過ぎても死ぬことはなく、
確かに1年のうち2~3ヶ月は病床に伏すのだが、
それ以外は何とか日常生活を送れる(旅行に行ったりもできる)という状態が続いている。

幼いころから甘やかされたせいで、姉はわがままで自分勝手。
「私はいつ死んでもおかしくないんだから。仕方ないじゃない。」が決まり文句で、
せっかく決まりかけたMさんとのお見合い話も
「死ぬ前に一度結婚してみたい。」という一言で姉のものに。

その後生まれたYの育児もすべて主人公にまかせっきり。
両親もMも先に亡くなってしまうと、頼りのYに離れられたくない為にYの結婚に反対。
Yは旅行にすらいけない。(いない間に何かあったらと母に止められている)
病弱で働けないと、勝手に実家の土地半分を売却。とやりたい放題。
最近ではYも主人公と同じで、あきらめの気持ちが見えるようになった。
Yの世話をずっとしてきた主人公はYが我が子のようにかわいい。
Yにとって足かせ以外の何者でもない(もちろん自分にとっても)
姉が死んだらしいという知らせに内心喜んでいた。


908 名前:3 投稿日:2007/09/09(日) 16:57:18
しかし、旅行会社に着くと、主人公たちは別室に呼ばれ、
姉が離陸直前に発作を起こしたため、飛行機に乗っていなかったと告げられる。
すぐに(北海道に)看病に来て欲しいという姉の伝言とともに。

喜びもつかの間、
主人公はYを抱きしめながら、思わずでかかった言葉を飲み込んだ。

「病み上手の死に下手。」と。

早死にするはずがなかなか死なず、病気をたてにわがまま放題。
やっと死んでくれたと思ったら…。
わざわざ北海道まで看病に来いという伝言まであって、
最高に後味悪かった。


921 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2007/09/09(日) 19:56:09
>>908
なんだその女版川田龍平

 

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