スウィーニー・トッド

573 名前:1/2 :2008/12/14(日) 17:20:33
ある若い夫婦がいた。妻は非常に美しいが貞淑な女性で、優しく純朴な夫と、愛し合っていた。
そして子供も生まれ、とても幸せだった。

しかし、夫が罪を犯し国を追われることでその生活は崩れ去る
妻は一人子供を育てなければならなかったが、夫の無実を信じ、
町の有力者が求婚してきても目もくれず、貧しいながらも夫の帰りを待ち続けた
夫は床屋で、高価な仕事道具(銀の剃刀)を家に残していったが、彼女はそれを決して売らなかった

ある日その有力者が彼女を呼び出す。強引な求婚を謝罪するという旨だった
しかし呼び出されたのは、怪しい仮面舞踏会で、有力者の姿はない
純朴で世間知らずな彼女は状況に混乱し、帰ることもできず酒に手をつけているうちに酔いつぶれてしまう
いつしか周囲の人間が集まってきて、フラつく彼女の様子を笑いものにしていた
その中の一人が、大衆の面前で彼女に襲いかかる
周囲の人間は嘲笑するばかりで助けようともせず、そのままレイプされてしまう
貞淑な彼女は悲惨な出来事を受け入れられず、悩み苦しんだ末気が触れてしまった
そして彼女の娘は少女性愛の性癖を持つ変態な後見人に育てられることとなった


574 名前:2/2 :2008/12/14(日) 17:22:03
十数年後、夫が戻ってくる。夫は以前住んでいた家の大家を訪ねる
大家は未亡人で夫に愛しており、妻は死んだことを伝えた
夫は絶望し、復讐の虜となり、大家と共謀し、罪のない人間を次々と殺していく
そして復讐を遂げたら大家と人生をやり直す方向に気持ちが傾く
殺人には彼女が大切に残した仕事道具が使われた

しかし彼女は実際には死んではいなかった
以前の美しい容姿は見る影もなく、老婆のようにやつれ果て、
道端で物乞いをしながら暮らしていた
夫と大家は次々と人を殺すが、誰も気づかない
気が触れた彼女が唯一大家の悪事だけは見抜き、
おびえながらも悪事をふれ回り戦おうとするが、
端から見れば幻覚を見ている異常者のようにしか受け取られない
むしろ主犯格である夫は、彼女を妻と気づかず、たびたび暴力を振るって追い払う
それでも妻は最後まで夫に助けを求めたが、結局気づかれないまま彼女が夫に残した剃刀で首をかききられる

最後の最後に夫が妻の死体に気づいて抱き上げるが、
たびかさなる殺人で恨みを買っていた夫は、直後自分もその剃刀で首を切られて終わり

既出上等スウィーニートッド
さっき初めて見ました
奥さん視点に立つと私的には不幸すぎて後味悪かったんだけど、伝わらなかったらごめそ
長文おつきあいありがとう


579 名前:本当にあった怖い名無し :2008/12/14(日) 18:51:07
>>574
後、主人公(夫)が首斬られて死んだのは、度重なる殺人で恨みを買って、ではなく、
主人公が利用していたパイ屋の未亡人が可愛そうに思って雇った少年が、
パイ屋の未亡人を慕い、実の母のように思っていて、その未亡人を主人公が殺したから、
それを恨んで殺したんだよ。

後、妻は別に主人公に助けを求めた訳でもない。妻は仮面舞踏会で乱暴された後気が触れてしまい
何も分からない状態になってしまうが、それ故にパイの中のモノに直感的に気づき、
周りにパイを食うな、と基地外なりに触れ回ってただけ。

更に言えば、パイ屋の未亡人は度々パイ屋の商売を邪魔する基地外が主人公の妻だと知っていたが、
主人公の事を好きだった為に敢えて単なる基地外だと主人公に教えていて、
主人公も余りに変わり果てた妻の様子に気づかず死体をまじまじと見つめるまで気が付かなかった。
で、気づいた後に未亡人の秘密にも気づいて、それに怒り未亡人を殺したって訳です。

つづきます。


580 名前:本当にあった怖い名無し :2008/12/14(日) 18:53:29
スゥイーニー・トッドの後味悪い事のもう一つとしては、自分の娘を殺そうとしたってとこもある。
主人公は妻が残した娘の事を知っていて、船で知り合った青年も娘を見て惚れていたのを知っていたため、
自分が会う為にも青年に娘を攫うように唆す。娘は有力者(判事)に育てらており、
母に似てきた娘を15の誕生日に自分が娶るつもりだった。

で、抵抗する娘を精神病院(この時代の精神病院はほとんど刑務所と変わらない)に幽閉したりするが、
青年は主人公のアドバイス(当時かつらを作るのに人間の髪を利用しており、安く髪を調達する為に
精神病院の患者の髪を使っていたりしたので、それを利用し、精神病院から娘を連れ出せ。)を受け、
娘を精神病院から助け出し、変装をさせて逃げ出す。
青年は娘を留守にしていた主人公の家に置いて、自分は駆け落ちする為の準備の為に港へと向かった。
で、主人公は判事を連れてくるのに成功し、遂に判事を殺す。その様子は物入れに隠れていた娘が全て見ており、
主人公はそれに気づき、物入れから出し、見ていたか?と問い詰める。
娘を詰問し殺そうとするが、変装している為娘とは気づかない。
が、地下で未亡人の悲鳴が聞こえた為に娘にここで会った事は全て忘れろ、と剃刀を首に当て
口止めを強要し、娘は逃げるようにそこを出て行く。
それが、娘と主人公の最初で最後の邂逅となり、後は、前にもあるように主人公は妻に会い、地下で死んでいくのだった。


582 名前:本当にあった怖い名無し :2008/12/14(日) 19:04:50
どこまでも救いようが無いんだな…

587 名前:本当にあった怖い名無し :2008/12/14(日) 20:57:44
パイのなかのものって?

588 名前:本当にあった怖い名無し :2008/12/14(日) 21:03:13
>>587
人肉パイ

589 名前:本当にあった怖い名無し :2008/12/14(日) 21:25:33
>>587
主人公が復讐を完了するまでの殺意の捌け口として理髪店の名を借りた殺人を行っていたのです。

で、その店は二階が理髪店、一階がパイ屋で主人公が来るまではそのパイ屋は貧乏で肉を買う金が
無く、安いラードだけが詰まった不味いパイ屋だったのですが、主人公が人を殺すのを見て、
死体をタダ捨てるのはもったいない、という事で理髪店の椅子周りを改造。
椅子に乗った人を殺す→足元のペダルを踏む→床が引っくり返り死体が地下のパイ焼き工房に落下→
椅子戻る→死体の肉を・・・・というやり方でパイ屋は大繁盛。
肉の仕入れ値はタダ同然なので、安い値段で肉たっぷりのパイを食べれるという事でパイ屋は大繁盛、という具合です。

で、主人公は主人公で理髪店の名を挙げ、判事が来やすいようにでき、かつ殺意もわずかに解消できる、
と両者の利害が一致した結果になった訳です。

 

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