最後の胡弓弾き(新美南吉)
旧正月になると、胡弓と鼓の二人組がそれぞれ街に下りて行っては門付け
(人の家の前で芸をしてお金を貰うこと)をするのが慣わしの村に住んでいる主人公。
主人公は12の時から、従兄と共に地元の街で演奏して回っていたが、
その街には二人を贔屓にしてくれ ...
粉屋と息子とロバ(ろばを売りに行く親子)
『粉屋のおじいさんが子供を連れて、町の市場へロバを売りに行きます。
二人を見た人が
「この暑いのに汗を拭き拭きロバを引いて歩いているよ。
頭の悪い人達だ。ロバに乗っていけば良いのに。」
と言っているのを聞いたおじいさんは、なるほどと ...
鋤
貧乏な農婦は朝から晩まで畑仕事に精を出している。
幼い我が子を背負って畑に行き、
仕事中はカゴの中で遊ばせて帰りはまた背負って帰る。
仕事に疲れた妻は足を引きずり帰っていた。
手に持った鍬があまりにも重く、思わず肩にかついでしまった。
鍬 ...
海辺の断崖絶壁に纏わる話
実在する海辺の断崖絶壁に纏わる話。
昔むかし、その海辺に二人の姉妹を連れた母親がやってきた。
だが実は、とある男性の後妻に納まったその母親にとって、
姉は実の娘・いわゆる連れ子なのに対し、妹の方は夫の実子・つまり前妻の娘。
ジャックと豆の木(ジョセフ・ジェイコブス)
「ジャックと豆の木」
ヤギを売りに行ったジャックは老人(話によっては仙人)に豆とヤギを交換する。。
当然カァチャンは激怒して豆を捨ててしまうが、一夜にして芽を出し高く伸び、
雲の上まで続く巨木に育った。
豆の木を上ったジャッ ...
野原の食卓(立原えりか)
サーカスでずっと飼われている熊がいる
小さな頃母親を殺され連れてこられてからは外の世界の鮮やかな緑も
自然の風も知らず狭い天幕と檻を行き来し、新しい芸を覚えれば角砂糖を貰え
失敗すれば鞭を何発かくらうという生活 ...
モグラとクノメン姫(アイヌ民話)
神様の美しい姫様が年頃なので結婚相手を探すことになった。
そこで父親の神が婿候補をいろいろ吟味した結果、モグラの神を婿とすることにした。
モグラ神は勇敢だし金持ちだし土地持ちだし性格も優しい。
モグラ神と父神は契 ...
空中ブランコ乗りのキキ(別役実)
教科書に載ってたサーカスのブランコ乗りの話も後味がもの悲しい
うろだけど
主人公の女の子は生まれたときからサーカスのブランコ乗りとして芸を見せていた
亡くなった父親もブランコ乗りだったが、
ある難易度の高い技に挑戦していた ...
はてしない物語(ミヒャエル・エンデ)
金髪の可愛い男の子は大人しい性格のせいでいじめられっこ。本だけが友達の日々。
毎日クラスメイトから逃げ回って本の世界に閉じこもっている。
ある日古本屋で一冊の本を見つけ、思わず万引きして学校もサボって読みふける ...
赤い旗(槇本楠朗)
『赤い旗』という昭和五年に出た槙本楠郎という人の本を紹介してみる。
今じゃ革命とかお笑いだけど、当時の人は本当になりふり構わずに
何かを信じていたんだなあと実感できて後味悪いっていうか後味怖い。
一応「童謡集」ってことになっていて ...