老媼茶話/八天幻術
ある旗本に仕える下っ端侍に佐久間作左衛門という男がいたが、
博打にのめり込んで無一文になってしまった。
やむなく主人が所蔵する鉄砲を盗み出し、金に換えて衣服など整え勤め続けていた。
主人は鉄砲の所在について厳しく詮索したが、ついに知れるこ ...
泥棒親子
ある王宮の街。貧しい夫婦がいて妻が妊娠したが、このままじゃとても暮らしが立たず
夫は盗賊になって一旗上げてやろうと、臨月までには帰る約束で旅に出る。
だが、出産後になっても夫は帰らず、妻は困窮の母子家庭で必死に息子を育てる。
少年も幼い頃から ...
ミミズクの目
全盲で貧乏な男が、親切なミミズクに毎日昼間だけ目を借りる。
おかげでまともな職に就けて、暮らしが豊かになる。しかし、だんだん欲が出て来て
目を返すのが惜しくなり、ミミズクとの約束なんか守ってられるかと
目を返すのを止めてしまう。数日後、突然 ...
電話がなっている(川島誠)
知ってる人がいたら是非教えて欲しい。
うろ覚えだが、内容は大体こんな感じ。
舞台は未来の日本。
主人公には車椅子に乗った、足の不自由な彼女がいた。
だが、その時代の法律に身障者は食用の肉として処理されるというも ...
あの世レストラン(松谷みよ子)
このシリーズは短編集なんだが、プロローグとエピローグが1つの話になっている。
そのプロローグとエピローグの話。
プロローグは毎回、年齢も性別も違う主人公が、
不思議なレストランに迷い込むと言うところから ...
3びきのくま(トルストイ)
森の小さな家に、父、母、子供の3匹のくまが暮らしている。
ある朝、3匹は朝食のスープが冷めるまで森へ散歩に出かけた。
そこに道に迷った女の子がやってきて、くま宅に無断侵入。
テーブルの上には3杯のスープがある。 ...
クレヨン王国の白いなぎさ(福永令三)
後味がちょっと悪かった・・・。
主人公はさつき。小学五年生。歌手になるという夢がある。
さつきはクラスメイトの菅原君と一緒に、
ある日クレヨン王国の世界へと迷い込んでしまう。
そのとき、自分の影をなくすのだ ...
一盃森の長次郎狐
「一盃森の長次郎狐」
昔、一盃森に長次郎という狐がいた。
狐伊達に大変悪知恵が働き、人を化かしては髪の毛を食っていた。
近くの村人はみんな坊主頭にされて、困っていたところ、一人の勇気ある若者が我こそはと立ち上がった。
さっそく一盃森に来て、藪の中で見張って ...
かたあしだちょうのエルフ(おのきがく)
元が絵本なので絵本口調スマソ
「かたあしだちょうのエルフ」
アフリカにエルフという名の強く大きな、若い雄のダチョウがいました。
エルフは仲間のカモシカやシマウマ、サイ、トカゲ等といった動物達と一緒に暮らしていました。
エルフは子供好きで、子 ...
安達ヶ原の鬼婆
公家の姫君に仕えていた乳母、岩手は、
重い病にかかった姫を救う手だてを求め、独り旅立った。
長い旅路の途中で”妊娠した女の生き胆”が病の特効薬だと聞いた岩手は、
安達ヶ原の岩屋に住みつき、妊婦の旅人が通りかかるを待った。
やがて秋も終わる頃、岩手のもとに ...