黒祠の島(小野不由美)
閉鎖的な離島で起こった殺人事件に、フリーライターの主人公が挑むんだけど、
なにせ島を牛耳ってる村長みたいな一家が殺人事件そのものを無かったことにしようとして、
島ぐるみで地元の警察まで一緒になって証拠を隠蔽してるもんだからな ...
黒い仏(殊能将之)
推理ものっていうとやっぱり最終的に論理的な解決でスカッとしたいと思ってしまうから、
そうじゃなかった場合の後味悪さが半端じゃない。
そんな訳で推理ものの後味ワルーを一つ。
それは今まで普通に推理 ...
陰膳(夏樹静子)
主人公の女性は、とても仲睦まじい夫婦と知り合った。
結婚して10年は経っているのにお互い大切に暮らす二人をうらやましく思う。
しかし夫婦には辛い過去があった。一人息子を行方不明でなくしているのだ。
事故にあったのか誘拐されたのかわからないまま、 ...
獣がいる(中井紀夫)
ついでにそれに載ってたもう一編の話「獣がいる」
高校受験を控えた夏、中三の卓摩は学校に行こうとすると
激しい下痢を起こして家に閉じこもる日々が続いていた。
下痢の理由は歪んだ家族関係にあった。
父親は以前会社の部下と浮気をし、それ ...
傷ついたのは誰の心(筒井康隆)
新婚2年目の夏、家に帰ると妻が警官に犯されていた。
やめるよう説得するが、やめてくれない。
「こんなの見ていられない」と言うと「じゃあカミソリを持ってきてください」と言われ
持ってくると警官に右目の眼球を水平に切られてしまう。
妻と警官の性交が終 ...
誤配メール(渡辺浩弐)
便乗して同じシリーズから一話。(タイトルは失念。)
主人公は若い男。
些細なことから、恋人とケンカしてしまい、別れることになった。
月日は流れ、別れた恋人のことも今では少し後悔している。
あるクリスマスの夜、手紙が1通届いた。 ...
気の毒な症状(星新一)
(本当に星新一かイマイチ自信が無いけど)
会社員のN氏は仕事も順調で、先日会社の重役の娘とお見合いもした。
美人で性格も良さそうだし、先方もこちらを気に入ってくれたようで、このままだと結婚することになる。
まさにバラ色の未来が待ち受けているが、一つだけ ...
Q&A(恩田陸)
ある住宅街にある量販店で死者と数十人、負傷者百人を超える大惨事がおきる
この小説はそれを「聞き取り」という形で会話のみですすめていく作品
ある人は「若い男性が液体をばら撒いていたので逃げ出したらパニックになった」と証言し
また、別の人は「人の ...
ゴールデンボーイ(スティーブン・キング)
「ゴールデンボーイ」から
元ナチで逃亡中の戦犯クルト・ドゥサンダーは名前を変えてアメリカに潜伏中。
強制収容所では責任者という立場でユダヤ人70万人をガス室に送って殺したせいで
「パティンの吸血鬼」という異名を貰い、戦時中はナチス上 ...
禁煙挫折者救済有限会社(スティーブン・キング)
“禁煙挫折者救済有限会社”
主人公はヘビースモーカー。
ある日同じく愛煙家の友人と会い、彼が禁煙に成功したと知る。
禁煙挫折者救済(有)のお陰で、すっぱり止められたと言うのだ。
「完全に止められた。調子もいい。ただ、少し太っちゃった ...