ゴールデンケージ(井上夢人)
大物実業家の2人の息子
成績優秀な兄・賢介と素行不良な弟・優介
優介は親にも見離されてふて腐れている
賢介は逆に親の期待を一身に受けて重圧を感じている
ある日 賢介は自分の体の変調に気づく
みみずばれのような白い筋
還り雛(森真沙子)
還り雛
A子は好きな男(妻子有)が出来、夫と娘を捨て家を出た。
不動産屋に部屋を案内されたとき、押入れに女雛が入っていた。
たぶん工事関係者が、どこかで拾って持って帰ろうとして忘れたのじゃないか?
と、新築分譲で2年間の定期借家で、通常の賃貸より条件が良いの ...
黒い葬列(日下圭介)
記憶をたよりに書きます。
主人公は20歳女性。図書館司書をしており、父と小学生の弟妹と4人暮らし。
この父親が酒乱で、普段は真面目に仕事をしているが酒が入るとひどい。
弟と妹は怯えるが、主人公は二人のため暴力にも必死に耐え ...
外科室(泉鏡花)
将来を嘱望されている青年医師の元に、一人の美しい公爵夫人が訪れる。
公爵夫人は、胸に重い病を患っており、すぐさま夫をはじめ家族が見守る中、
その青年医師が執刀することになる。
青年医師がその夫人に麻酔をかけようとすると、彼女は頑なにそれを拒む。
クラインの壷(岡嶋二人)
新作ゲームの実験台になった男が現実と虚像の世界がわからなくなってしまった
話は後君が悪かった。細かいところ忘れたけど、
ゲーマーであるAは新作ゲームの実験台となる。
もともと金に困っておりゲーマーでもあるのでその新作にふれ金までもらえるのはうれしい話。 ...
ギフト 西のはての年代記I(アーシュラ・K. ル=グウィン)
その世界では、村ごとに違った不思議な力を操れる人々がいて、
その力のことを「ギフト」と呼んでいた。
主人公の少年は、視線で相手を殺すことが出来る「ギフト」の血筋なのに
年頃になってもいっこうに力が発現せず、肩身が狭い。
ある時父親と出かけた ...
黒白の反転(今邑彩)
オールドミスの妹とひっそり暮らす往年の人気女優。
引退の理由は自らが運転する車で事故を起こし、恋人だった映画監督を死なせてしまったため。
そこへ映画サークルの学生たちが名女優にインタビューと称して訪問、結局泊まっていくことになる。
そこで ...
黒衣聖母(芥川龍之介)
息子を助けてくれと必死に祈る。せめて自分が生きている内は息子を死なせないでくれ、と。
そこに店のお手伝いが慌てて駆け込んできた。
「奥様、坊ちゃまが、坊ちゃまがたった今お亡くなりに・・・!」
だが、お手伝いが ...
鏡のなかの鏡―迷宮(ミヒャエル・エンデ)
その中のひとつ「ずっしりした黒布の襞が」
舞台の上で一人のダンサーが幕があがるのを待っている。
幕が上がり次第、複雑な踊りをソロで踊らなくてはならない。
ダンサーは開演を待ち続け、すぐに踊りだせ ...
竈さらえ(見延典子)
広島城下の呉服問屋「松藤屋」の末娘の11歳のおりんは、両親、兄達の庇護のもと、
何不自由なく育てられ、真っ直ぐな性格をもった少々お転婆な少女で、
家での窮屈な手習いを嫌って、隙を見つけては家を抜け出すので母親は手を焼いていた。
お ...