刺青白書(樋口有介)
主人公の女子大生(鈴女)の中学時代の同級生が連続して殺された。
一人は売り出し中のアイドル(真弓)、
もう一人はテレビ局にアナウンサーとして内定が決まった女子大生(牧歩)
鈴女は牧歩の死亡当日に偶然会ったこともあって独自に調査をする。
事 ...
寵蝶の歌(皆川博子)
明治時代、政治家の幼い一人娘みちよの視点で話は進む。
母が亡くなり、女中のおキミが後妻におさまった。
屋敷には母の妹のみどり叔母が居候している。
後妻は
「みどりさんは淫らだから油断がならないわ、いいえ子供は知らなくていい事よ」
「み ...
隊商(ヴィルヘルム・ハウフ)
最後まで読むとなかなか。
「アラビアンナイト」形式で、短編が繋がった中編。
カイロまで、広大な砂漠を旅する隊商の一団がいた。
彼らは途中で、盗賊に襲われ逃げてきたという男、ゼリム・バルフを拾い、
彼を安全な場所まで連れて行く ...
扉を開けて(重松清)
主人公はケンタと名付けた子供を亡くした夫。
まだケンタが生後間もない頃、妻が少し目を離した隙に
乳幼児突然死症候群のような症状で亡くなった。
夫妻は結局次の子も作らず、子供を持つことを諦める。
それから6年の月日が過ぎる頃、夫妻の住むマンションにある一家が越してく ...
地球はプレイン・ヨーグルト(梶尾真治)
「地球はプレイン・ヨーグルト」っていうSFの短編。
凄腕の料理人が政府の要請で極秘裏に召集。
そこで対面したのは、政界の陰の支配者にして超絶味覚の持ち主な老人と
マリモに無数の触手の生えたような生物。その生物は異星人で、
言葉やゼ ...
大地(パール・バック)
主人公Aは貧しい農家の出身で、結婚式の当日に特別にお風呂に入り、
薄いお茶を飲めるくらいの赤貧洗うがごとき男。
妻BはそんなAを支え、共に野良仕事に励み、立派に子供(跡取り息子)を成す。
しかし、Bは痩せっぽちでお世辞にも美しいとはいえない女。
Aはもとは貧乏でもポ ...
強い刺激(ロバート・ブロック)
美人だが頭の弱いDQN女A。
DQN大学生Bにお持ち帰りされてから、ずっと同棲している。というかヒモにしている。
BたちDQNサークルの連中は、誰かの奢りで酒を飲んだり芸術家を気取ったり、
時には東洋哲学や人間の実存について真面目くさって議論する。
頭の弱 ...
銅の器(ジョージ・フィールディング・エリオット)
フランス統治下のベトナムで、覇権を狙う中国人がフランス人将校を捕らえ、
ある情報を吐かせようと傷跡が残らない拷問にかけている。
将校の口が固いので、次の手段として将校の愛人を引き出す中国人。
愛人は何も知らないしフランスの法律が黙っちゃい ...
断章のグリム/金の卵をうむめんどり(甲田学人)
同じ短編の中だと自分はこっちの方が後味悪かった
ということで投下する、長いです
主人公は中学生の少女
少女は父親が再婚してから、継母と反目し合っていた
継母が実母の物を捨て、家の中の物や父親の服装等を継母のものに塗り替えていくのが許せなかった
断章のグリム/アリとキリギリス(甲田学人)
父の趣味に影響されてギターを嗜み、軽音部に所属しており、先輩の物静かなイケメンに惹かれていた
進学コースの喪女は特別カリキュラムに忙しくあまり部活に参加できていなかったが、
コツコツと実力を磨いて ...