かいぶつになっちゃった(木村泰子)
丸っこくて可愛い絵柄だった。
動物たちが平和に暮らす森に、怪獣(ゴジラ系)が現れた。
困り果てた動物たちはみんなで集まって、
「どうすれば元の平和な森の戻すことが出来るだろうか」と話し合った。
一匹の動物が、「僕たちみんなで ...
黒いちょう(松谷みよ子)
「黒いちょう」
お日さまとお月さまは、ときたま出あうと世の中のいろいろなできごとをはなしあいます。
ある日、お月さまが山かげからのぞくと、まっかにおこってお日さまがまっていました。
「あの山を見てください・・・。」
お日さまはいかりで声がふるえていました ...
わにのバンポ(大石真)
小学校低学年の教科書の話。
主人公のワニのバンボは食後に口を開けて、お友達の千鳥を待つ。
彼女に歯についた食べカスを掃除してもらうのが日課だった。
その日も千鳥に歯を掃除してもらってると、あまりの気持ちよさに眠ってしまい、
気が付いたら千鳥を飲み込んで ...
赤い蝋燭と人魚(小川未明)
人間にあこがれている人魚がいた。
人間にあこがれるあまり「私の子は、私に育てられるより人間に育てられる方が幸せに違いない」と思い込み、
陸に上がって出産し、子供を置いて海に帰った。
人魚が子供を置いていったのは、小さな港町だった。
港町には神社にろ ...
傷(乙一)
「傷」
手で他人の身体に触れる事で、相手の傷を吸い取れる能力を持つ少年(小学生)A男。
A男と仲良くなった主人公は同級生で、ろくでなしの父親から虐待されて育つ。
ある日A男の不思議な力を目の当たりにする主人公だけど、
ホイホ ...
罪ある者の象徴(浅川次郎)
ある団地に新婚夫婦が引っ越してきた。
妻は普通としかいいようがない人だが、夫は仕事もできる、イケメンという不釣り合いなふたりだった。
ただ夫は母ひとり子ひとりの家庭に育っていた。
妻は夫が自分を選んでくれたことにとても喜んでいて献身的に妻という役割をこなしていた。
ところ ...
彼女が輪廻を止める理由(西澤保彦)
超能力者が起こした事件をロジカルに解決していこうというシリーズ小説のうちの一つ。
主人公の女性は、知人男性のつてで、彼の起こした会社でアルバイトをしている。
小さな会社にはその知人の他にも社員A・Bがいたが、主力は知人だっ ...
blue(乙一)
主人公は命のある人形「ブルー」。
ブルーはある人形作りが同じ命のある生地で作った、
王子、王女、騎士、白馬の四体の余りの生地で
作られた為、裏生地が剥き出しで青く不細工な人形。
この五体は不思議な物ばかりを扱う骨董屋で売られており、
娘の土産用に四体を購入 ...
傷ついたのは誰の心(筒井康隆)
とぼけた感じのその文体で読まないとあまり雰囲気出ないかも知れないけど、
ある夕方、私が家に帰ってくると、一人の警察官が妻を犯していた。
なんやかんやチグハグな問答を三人で繰り広げ、結局奥さんと警官は和姦らしい。
奥さんは ...
おたすけぶち(宮部みゆき)
「おたすけぶち」
主人公A子は10年以上前に事故死した兄へ弔いの花束を
事故現場「おたすけ淵」へと捧げに行く。
そこはやたら事故が多く、一旦事故ればまず助からないと言われてる場所だった。
なんでも「事故った人間は皆『お助け~』と祈ってしまう程危険だから」 ...