素直な戦士たち(城山三郎)
30年ぐらい前、受験戦争真っ盛りの時代に書かれたものなので、今となっては多少違和感もありますが。
適当に補完しているので、違っていたらごめん。
物語は、平凡なサラリーマンの青年が見合いをするところから始まる。
見合い相手の女性は、開口一番に「あなたのIQはお ...
謝罪の気持ちを伝えることの方が重要です
男の子達で空き地で野球をしていて、打ったボールが隣家の窓を割った。
男の子達がボールを取りに行くと、誰がやったんだ、あんた達かとその家のおばさんが怒っていた。
「僕達がやりました。…きちんと弁償します」と、一番年長のリーダー格の男の子が頭を下げた ...
初恋
「初恋」
老人は、今日という日を心待ちにしていた。
若い頃、身に覚えのない罪で投獄され、その後も何故かなんだかんだで刑期が伸び、
とうとう老人になってしまった。
けれど、それも今日で終わる。やっと釈放されるの ...
ボトルネック(米澤穂信)
主人公は高校生の少年。
少年は2年前に転落死した恋人を弔うため東尋坊に来ていた。
その時母親から、数ヶ月前に事故にあい、意識不明だった兄が息を引き取ったとの連絡があった。
通夜に間に合うようにと、少年は早々に海に花を投げ込もうとする。
強風の中に恋人の声 ...
白魚(宮部みゆき)
主人公茂七(中年男性)は今でいう刑事のような役職に就いており、
様々な事件に関わってきているベテラン。
近頃では旬の白魚を生きたままかき込む、という人気メニュー(白魚の踊り食い)があり、
茂七もそれを好んでいた。だが、彼の部下の一人は、白魚のつぶらな ...
肉の顔役(団鬼六)
戦前~戦中、とある子爵夫人は美しく聡明でとても庶民が影を踏むことなどできないような雲の上の存在。
戦中は戦争などどこ吹く風、貴重品のワインやチーズなどを嗜んだりして優雅に暮らしていた。
ところが戦後、子爵が没落し子爵夫人は娘とともに借金のカタにヤクザ者に拉致されてし ...
血脈(佐藤愛子)
佐藤紅録は人気のある大衆小説家で、収入も多い。
ただ、非常に女癖が悪く、本妻のほかに妾がいたりする(本妻も一応認知してはいる)。
それでも、本妻と四人の息子らとどたばたしつつも暮らしていた。
だが、ある時、紅録は居候にやって来た若い女優に本格的にのめり込んで ...
リピート(乾くるみ)
主人公のもとに奇妙な電話がくる。
それは、10か月前の世界にタイムスリップしないかという勧誘だった。
主人公をはじめ、無作為に電話をかけて集められた人物たちは、
たまたま10か月前の世界に戻る方法を見つけたという男性から説明を受ける。 ...
池のふちの道(桜井信夫)
主人公は幼少期に友人と一緒に、遊んではいけないと言われている危険な川に遊びに行った。
大人たちの警告通り、川は子供が遊ぶには深すぎて友人は溺れてしまった。
主人公は友人を助けることができなかった。
溺れな ...
過ぎる十七の春(小野不由美)
小野不由美のホラー長編
代々息子が16歳になったら、突然粗暴系のDQNに変貌して暴れまくった挙句セルフあぼんする、
という家系があった。
主人公はその家系の分家に生まれた15歳の少年。
本家に生まれた16歳の従兄と一緒に「呪い」を解くべく調べる。 ...