ホーム » 小説 » 小説/は行 » 骨の証言(山村美紗)

800 名前:1/2 投稿日:2005/05/28(土) 15:05:38
フィリピンの日本兵のニュース見てたら
むかーし読んだ後味の悪い小説を思い出してしまった…。

あるアパートで独居老人の男性が死んでいるのが発見される。
争った後はあるが強盗ではないようだし被害者は恨まれるような人でもなく
何が動機かさっぱり分からない。
しかし調べていくと老人の戦死した息子の遺品だった水筒がなくなっていた。
そしてその水筒がすべての発端だった。

ある一人暮らしのおじいさん(殺されたのとは別の人ね)と親しい青年がいた。
このおじいさんも息子を戦争で亡くし寂しい老後を送っていたのだが
何がきっかけだったか覚えていないんだが何かで青年と知合って仲良くなり
実の親子か孫子のように付き合っていた。
おじいさんの息子は外国(確かフィリピン)の戦場で行方不明になり
遺骨どころか遺品のひとつも帰ってこなかった。
そのことが心残りだったおじいさんはずっと遺骨を探しに行きたいと思っていた。
しかし実行できないまま年を取り、身体の具合も思わしくなく
とても一人で外国のジャングルに入って遺骨探しができる状態ではない。
それを知った青年はおじいさんの代わりに遺骨探しに行くことにする。

青年は行きの飛行機の中で一人の日本人女性と知合うがその人も目的は遺骨探しだという。
旅費を出すのを条件に遺骨探しをしてくれる人を募集する記事に応募して来たとのこと。


801 名前:2/2 投稿日:2005/05/28(土) 15:06:37
ホテルに着くと青年は毎日ジャングルに入り遺骨や遺品を探すが
当然ながら簡単に見つかるものでもなく、時間だけが過ぎていく。

最終日、飛行機で会った女性が「一緒に探しませんか?」と声をかけてくる。
見ればずっとジャングルを歩き続けて全然日焼していない青年と対照的に
毎日ビーチで遊んでいたのが一目瞭然に良く日焼した女性。
それでも最終日くらいはまともに遺品探しをする気になったのだろうと
一緒にジャングルに入る。

すると女性は一時間もしないうちに適当な洞窟に入り
水筒を拾ってきて「見つけました」
青年は「もう見つかったんですか!?」と聞くが
女性は「ええ、私って運がいいみたいw」 みたいな感じ。

結局、青年の方は何も見つからず帰途につくことに。
しかし女性の拾った水筒には何か文字のようなものが刻んであり
気になった青年は女性に捜索を依頼した老人の住所を聞き出し水筒を見せてもらう。
そこに刻まれていたのはまぎれもなくおじいさんの息子の名前だった。

おじいさんの息子は芸術家志望だったかなんかでとても器用な人だった。
軍隊の官給品に名前なんか彫ったら厳しく怒られるはずだが
何か身元の分かるものを残したかったのか、隠れて小刀でコツコツと彫ったらしい。

青年は老人に事情を話してなんとかその水筒をおじいさんに渡して欲しいとたのんだが
老人の方も自分の息子のものではなくても息子につながる唯一のものだからと渡したがらない。
渡せ渡さないでもめているうちに興奮してつかみかかってきた老人を
青年は突き飛ばしてしまう……。

真相に気付いた刑事がおじいさんに事情を聞きに行く。
青年から渡された水筒に彫られた名前をなでながら
息子の思い出話をするおじいさんを前に、刑事は思う。
「この人は二度も息子を失うのだ。一度目は戦争で。二度目は殺人事件で」


802 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2005/05/28(土) 15:17:06
>>800
青年、あせり過ぎたのか。つらい話だね。
その女性てのは、単なる賑やかしか?
こいつが水筒見つけなければ、って見方もあるね。

805 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2005/05/28(土) 16:17:38
>>800
すいません、読解力がなくて人間関係がいまいちよくわからないです。
《最初に死んだ老人》=《女性に依頼した人》=《青年に殺された人》なのでしょうか?

で、「二度も息子を~」のくだりは《本当の息子》と
《息子のように付き合っていた青年》という解釈でいいんでしょうか。


809 名前:800 投稿日:2005/05/28(土) 16:57:15
>>805
両方ともそれで合ってます。

 

京都殺人地図 (文春文庫)
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