そこに穴があった(手塚治虫)
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710 名前:本当にあった怖い名無し :2009/06/04(木) 16:25:04
- 題名は忘れたけど、手塚治虫の短編。
とある男が殺人を犯してしまう。 
 男はひたすら逃げ出すが、山中を逃亡中にヘリが墜落する瞬間に遭遇
 瀕死のパイロットを見つける。
 一刻も逃げたいが、目の前で死に掛けているパイロットを見捨てることは出来ない男
 パイロットに応急処置を施しながら病院へ担ぎ込み、それがマスコミの目に止まり
 世間のヒーローとして、一躍時の人となる。
 男はマスコミに追われたり、毎日テレビ出演等休む暇もない生活を送る羽目になるが
 殺人犯という自分の立場を忘れた訳ではなく、隙を見て遠くへ逃げようとしていた。
 そんなある日、全快したパイロットが何かお礼をさせてくれ、と男をたずねてくる。
 これは絶好のチャンス!とばかりに、男は飛行機で遠くへ乗せてってと懇願。
 パイロットもそれを快く了承する。
 ついでに男は、例の事故でどうして墜落をしたのか尋ねてみる。パイロットは言った。
 「気候のせいだと思う。機体には何も問題がなかった」と。そしていよいよフライングの日。 
 パイロットが操縦し、男が乗り込んだ小型飛行機が飛び立った。
 やっと逃げられる!自由を手に入れた…と喜ぶ男だが
 操縦しているパイロットの様子がおかしいことに気付く。
 痙攣を起こし、泡を吹いて呻いているパイロット。どう見ても病気の発作だ。
 男は気付いた。
 何も問題のなかった機体、墜落の原因は…。確か「空気の底」って単行本に収録されてた。 
 この本、こんな感じで手塚の後味よくない短編が入ってるので
 ここの住人にはオススメ。
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711 名前:本当にあった怖い名無し :2009/06/04(木) 17:45:51
- 数年前に読んだな、
 手塚の絵が話の後味の悪さを引き立てているような話だった気がする。




