少女七竈と七人の可愛そうな大人(桜庭一樹)
小さな田舎町に、七竈と言う名前の高校生の少女が祖父と一緒に暮らしていた。
七竈の母親はあちこちを放浪していて、めったに家に帰ってこない。
七竈はたいそうな美少女で、幼なじみで魂の双子的な雪白もこれまたとても美少年だった。
七竈は鉄オタなので、い ...
あまのじゃくなかえる(イ・サンベ)
昔々、蛙は親不孝であまのじゃくな子供で、母蛙は彼の行く末をいつも心配していました。
大人になっても親不孝な蛙でしたが、ある時、母蛙が病で倒れてしまいました。
自分がもう長くない事を知った母蛙は、枕元で泣きじゃくる蛙に、
自分をちゃんとした所に埋葬して欲し ...
眼を開く(夢野久作)
若い小説家が仕事に没頭するため、深い山の中の山荘にこもった。
郵便局から3里(12キロ)、一番近い集落からは1里(4キロ)離れた山荘への冬篭り。
しかし小説家は仕事に没頭する傍らで下界の情報に飢え、村の郵便局に頼んで
「新聞や手紙は毎日届ける」ようにし ...
いつでもこの世は大霊界!(森奈津子)
野球部所属の一太郎は、野球名門校に特待生として入学できることになった。
高校への希望を抱きながら、中学の卒業式の日を迎える一太郎。
彼は大変女子生徒たちにモテるが、第2ボタンは恋人にあげる約束をしていた。
それを知りながらも女子生徒たちは、一太郎のボタ ...
さなぎ(筒井康隆)
その時代には大人に逆らう若者を矯正する施設「疑似冬眠感化センター」
一般に「さなぎセンター」というものがあった。
大人が「この若者が反抗的だ」と警察に通報するとそのセンターに入れられ、
黒く固く顔を醜く反抗的に歪めた「さなぎ」状態で3年間睡眠矯 ...
ウィークエンド・シャッフル(筒井康隆)
若くして都内近郊の戸建てに住む一流サラリーマンの家族(夫婦+幼児)。
ある週末に夫婦でのんびりしてるといつのまにか子供が消えてて、
夫が外に探しに出ているあいだに誘拐犯から電話がくる。
数百万を要求された妻は「家を建てたばかりでそんなお金ない ...
少年たちのおだやかな日々(多島斗志之)
中学生の少年”清”には、歳の離れた姉がいる。
姉は外資系の企業に勤めるキャリアウーマンで、毎月のように海外出張がある。
美人で性格もよく、近所の評判も上々。
自慢の姉なのだった。
そんな姉が上場企業に勤めるエリートサラリーマン” ...
少年の日の思い出(ヘルマン・ヘッセ)
蝶を採集することを趣味としていた主人公の少年エーミールは
貧しい家庭に育った為に貧相な道具と展示箱しか持っていなかった。
ある日エーミールが自作の標本を近所に住む少年(裕福だがやや陰険な性質)
に得意げに見せると、
その少年は ...
蛇(町井登志夫)
うろ覚えで紹介。
ある病院に、蛇に噛まれたといってきれいな女の子が担ぎ込まれてくる。
その子は痛い痛いというけど、蛇に噛まれた後も見つからず、原因も分らないうちに
女の子の手足、首がはれ上がっていく。けど原因が分らない。 ...
真夜中の太陽(ロッド・サーリング)
唯一覚えてる内容は異常気象で気温がめっちゃ上昇する
それをキャスターが「道路で目玉焼きができるでしょう!」みたいな感じで
基地外っぽく報道する って感じのやつなんだが
シリーズ物の短編集で後味が悪い話が満載だったと思う ...