ひさの星(斎藤隆介)
切ない系のちょっと後味悪い話。
少女ひさは非常に口数が少なく、大人しい子供だった。
ある日、ひさは腕に怪我をして帰ってきた。聞けば犬にかまれたという。
「犬になんかかまうからだ!」と母親は手当てをしながら叱り飛ばす。
しか ...
アンダー・ユア・ベッド(大石圭)
主人公の直人は敷石の裏の虫のような暗い日々を送っていた。
ある時にふと、大学時代に惹かれた千尋という女性の事を思い出す。
その女性が既に結婚し、夫と子供と共に湘南に住んでいる事をつきとめ、
直人はその近所に移り住み鑑賞魚の飼育販売の店を開い ...
湘南人肉医(大石圭)
あるきっかけをもとに食人を好むようになった男が
殺した女の娘(赤ん坊)を拉致って食用に育てる話。
少女に成長した娘は男以外の人間を知らず知能も幼児並。
冷凍庫の中には男が保存している女性の首が幾つか入っている。
その中の一つを見ていると少女は何故 ...
蝶が飛んだ
大学で中国語を取ってて、なかなかおもしろいなと思ってた矢先のこと。
課題に短編小説でタイトルは「蝶が飛んだ」だったかな?
きれいなタイトルだな、と思ってた。
そしたらその内容が・・・青年が彼女と待ち合わせしてる、
デートでうきうき ...
肉団子でもてなし
中国語の教科書に載ってた、中国の近代短編小説だったと思う。
定年退職後、これといった趣味もなく、生気のない暮らしを送ってきた主人公の老人。
自分の70歳(?)の誕生日を目前にして心機一転、料理を勉強し、 ...
荊[いばら]の城(サラ・ウォーターズ)
何とかランキングで1位に選ばれたとか傑作ミステリと書いてあって、
本の分厚さから手応えのあるミステリだろうと読み始めた。
主役は最下層の町に住むスウという少女。
彼女の母親は犯罪者として絞首刑になり、今は同じ犯罪者仲間に養われている。
あやかしの樹(阿刀田高)
主人公は金持ちの奥さんがいたんだけど、その奥さんが病死する。
奥さんは痩せっぽちで胸がぺったんこで体つきになんの魅力もなく、
顔も目がちいさくて扁平でまったく美人じゃ無い。
主人公はそんな奥さんに飽き飽きしてたので死んでしまってせいせいした
くらい ...
過去を運ぶ足(阿刀田高)
ある新婚夫婦の嫁が妊娠した。
しかし何者かに襲われて水風呂に漬けられて流産してしまう。
実は犯人は夫の母だった。
その母は昔、不妊で悩んでいて配偶者以外の精子で人工授精して息子(夫)を授かった。
息子の足には特 ...
催眠療法(阿刀田高)
出典は忘れてしまったが
新婚の男には悩みがあった。
妻は素晴らしい女性だが、肉体の関係だけは結婚しても懸命に拒む。
拒み方に悲壮感さえある様子に、男は妻と相談して精神科に相談しに行く。
そこで妻に催眠を試みると
妻は学生の頃、帰宅途中 ...
備えあれば憂いなし(山崎洋子)
肌が綺麗という以外は物凄く平凡なOLがいた。
昔から色白は七難隠すというくらい女にとって肌の綺麗さがいかに大切か時間してるOLは
安月給ながらもエステや高い化粧品にこだわっていた。
ある日そんな彼女にも有能な彼氏が出来 もっと綺麗になりたいと ...