おさる日記(和田誠)

おさる日記
一人っ子の少年の父は外国航路の船員。
半年~1年おきに帰ってくる父とその御土産が楽しみだった。
今回は小猿を買って来てくれた父、”大切に飼うんだぞ!”
少年は大喜びで小猿の世話を一生懸命にする。
そのうち小猿に変化が・・・だんだん毛が抜 ...
犬になった男

ある無人島に流れ着き、何年も暮らしていた一家が発見された。
いや、一見家族の様だが、国籍も年齢もちぐはぐ。どうも様子がおかしい。
するとその中の一人が医者で、驚くべき事実を語り出す。
やはり彼らは全員が他人だった。流れ着いた時、しばらくは協力して ...
3つの願い

親友に裏切られて全財産を無くし、さらに病気をこじらせて死にそうな青年の前に妖精が現れる。
妖精は言う。
「あなたがかなえたい願いを3つ言ってください」
青年は答える。
「友と財産と健康をくれ!」
感激した青年が、続 ...
三本足の獣(内田百閒)

王様のご病気が、いつ迄たってもなおらないので、
国じゅうの人がみんな心配しました。
方方からいろいろのお薬を差し上げましたけれど、
ちっとも効き目がありませんでした。
そのうちに、一人の易者が来て、王様のご病気を占いました。
易者は顎の鬚を引っ張 ...
1リットルの涙―難病と闘い続ける少女亜也の日記(木藤亜也)

ある日突然体の調子が悪くなり、そのままどんどん
動けなくなっていく中で女の子が書いた実際にあった日記なんだけど…。
何が後味悪いって周囲の反応。
その女の子が動かしづらい体で必死に歩いてると
通りすがりの親子連れの母親が子供に ...
青の炎(貴志祐介)

貴志 祐介の「青の炎」も後味悪かったな。
主人公の男の子は母と妹と3人で暮らしていた。
そこへもう何年も帰ってこなかった父親(離婚していた?)が、
家族のもとへ再びあがりこみ、傍若無人の振る舞いを開始する。
しかも ...
どうしても子どもが欲しかった

ある仲の良い夫婦。ふたりとも、子どものいる家庭が悲願だったが、
不幸にも妻が、もうどんな方法でも子どもはできない身体になってしまう。
夫も落胆するが、ふたりは励まし合って生きてきた。
ある時、夫が事故だか事件だかを起こし、このま ...
必死剣鳥刺し(藤沢周平)

北国の某藩では、藩主お気に入りの側室があれやこれや口出しするため、政治は混迷を極めていた。
藩主の口を通じて執政会議に持ち出されるその案の数々がいかに無茶苦茶に思えても、
誰も表立って批判することができない。
藩の中でもそれなりの地位にあった主人公は一人 ...
乗越駅の刑罰(筒井康隆)

はこれでもかというくらい後味悪かった。
ぜひ一度読んで下され。48 名前:43 投稿日:2005/06/02(木) 21:30:15「乗越駅の刑罰」
主人公が7年ぶりに里帰りをし、乗越駅につきました。
切符を無くしてしまったらしく、田舎なの ...
骨の証言(山村美紗)

むかーし読んだ後味の悪い小説を思い出してしまった…。
あるアパートで独居老人の男性が死んでいるのが発見される。
争った後はあるが強盗ではないようだし被害者は恨まれるような人でもなく
何が動機かさっぱり分からない。
しかし調べていくと老人の戦死し ...