不可解な理由(スタンリイ・エリン)
一流大企業A社の中間管理職、ラリーは珍しく長距離バスに乗った。
地下鉄を使うつもりはないのでバスターミナルでタクシーを拾うと、
運転手はかつての同僚ビルだった。
ビルは部長補佐にまで出世したが組織再編で早期退職に追い込まれ、
家を売り、ラリーも ...
歓迎ぜめ(星新一)
とある惑星の住人には尻尾があり、尻尾の動かし方で意思や敬意を表していた。
ある日地球の宇宙船が着陸したので、王は、神が舞い降りた!歓待せねば!と
部下に命じて急拵えの神殿を作らせ地球人を案内させる。
でも地球人には尻尾がないので、意思の疎通ができないしこちらの敬意も表せない。 ...
すえ子の正月(津村節子)
主人公の女性、すえ子は
幼稚園児の娘、美智と夫の三人で暮らしている。
すえ子という名前は、女ばかり生まれたことに辟易した両親が
「これで女は終わりにしたい」という意味でつけた名前だった。
しかもすぐ下に跡取りの弟が生まれ、家族全員はただ一 ...
いじめがテーマの児童書
タイトル失念したのでわかる人いたら教えてほしい
筆者は主人公の少女の兄だか姉だか…忘れた
主人公の少女は通っている小学校でイジメを受けていた
些細なからかいから始まったが、イジメは徐々にエスカレート
イジメをさほど問題視して ...
ビアンカの手(シオドア・スタージョン)
田舎町の食料雑貨店で働く青年は
ある日、母親に連れられた白痴娘の手に魅せられた。
娘はデブスで汚ならしかったが、手は形よく雪のように白く桜草のようにピンク色だった。
店主に訊ねると、あれはビアンカ、一緒にいるのはビアンカの母親、名前などない。
ただのビアンカの ...
如菩薩団(筒井康隆)
品も学もあって上品だけど内実は火の車の主婦たち。
定期的に集まって狙い定めた金持ちのお屋敷を訪れる。
屋敷の奥様は主婦たちの雰囲気や服装から
何らかの婦人団体だと信じて疑わず招き入れる。
しかしその主婦たちこそが今ちまたで話題の
上流階級の連 ...
決心(坂井竜二)
東大に二浪した学生が「今度だめだったら自殺しよう」と覚悟を決めて掲示板をみにいく
案の定今回もダメだったので、人間に三浪になった学生は自殺する場所を探し、
ビルの屋上にたどり着く
さあ飛び降りよう、と思ったところで遺書を見つける
おみやげ(星新一)
宇宙人が地球の文化レベルを上げるために、
卵形の容器の中に作物の育て方や医療の知識なんかを書いて詰めておく。
将来自分達の科学力で開けてもらうために砂漠の奥深く強固に卵が閉じ込められて、
宇宙人は地球を去る。
そして数百年 ...
自然の肉(長崎強)
地球の人口が二百億人にまで増えた未来。
人々は人工的に作られた肉しか食えなくなっていたが、
高い金を払えば天然の肉を食べられるようになっていた。
ある夫婦の妻が自然の肉を買うために割りのいいバイトがある ...
老後の楽しみ(小池真理子)
老齢の主婦は夫と息子と3人で平凡な暮らしをしていた。
生活に不自由はなかったが、
同じ事の繰り返しな毎日や無口な夫と息子に内心うんざりしていた。
ある日主婦は思い切って一人旅に出る。
家事から解放され自由を満喫するが一人で観光する事に寂しさを覚 ...