なまづま(堀井拓馬)
主人公は愛する妻に病で先立たれた研究者。
死んだ妻は、異常なまでに保守的で変化を好まない男とは対照的に
好奇心旺盛で、活発で、ユーモラスで魅力溢れる女性であり、
男は愛する妻を通して新たな世界を知る。
妻は子供を望んだが、医療の力に頼ってもその望みは叶う ...
長き雨の烙印(堂場瞬一)
ある地方都市で、幼女が意識不明の状態で発見される。
その手口は、20年前にあった幼女殺害事件とよく似ていた。
容疑者は少し前に別件逮捕された男と断定される。
事件を担当したベテラン刑事はそれで捜査を打ち切ってしまった。
しかし、主人公の若い刑事はそれが納得いかな ...
夏の葬列(山川方夫)
夏の真昼、主人公の少年は友人のヒロ子さんと葬列を見つける。
「おまんじゅうがもらえるかもしれない」と
葬列を追いかけていたところへ艦載機がやってきた。
標的になりやすい白い服で彼を助けにきたヒロ子さんを、
彼は「撃たれてしまいじゃないか! ...
夏の葬列(山川方夫)
既出だったらごめん、あと昔読んだので所々うろ覚えです
戦時中、幼い主人公は疎開していた。
そこで知り合った年上のある女の子は面倒見がよく、いつも主人公によくしてくれていた。
ある日空襲サイレンが鳴って安全な場所へ隠れようとしていた時、主人公 ...
肉食鳥(ジョン・コリア)
ジャックとエドナの夫婦は、一羽の大型オウムを可愛がっていた。
オウムはベランダの止まり木に鎖で繋がれていたが、ある夜大型鳥に襲われてから元気をなくした。
と思ったら、しばらくして卵を産み、卵が孵ると同時に死んだ。
あの夜、大型鳥の姿という ...
人形のいる街(筒井康隆)
原宿のとある喫茶店で、芸能記者と芸能プロダクションの社員が話し合っている。
「この、マック高木と軽井沢ルミを組み合わせたら面白いんじゃないかな」
「おもしろいね。ルミちゃんはボーイッシュでかわいいから、同性に人気だ」
「マック高木はね、俺が育ててやったようなもんだ ...
2003年6月 空のあなたの道へ(レイ・ブラッドベリ)
火星が地球の植民地になって久しい頃、ついに黒人が火星に移民することが許された。
アメリカのとある田舎町で、白人男が女房を叱り飛ばしている。
黒人の女中が出ていく程度のことで泣くな、みっともない。というわけ。
ある粗暴な白 ...
脳喰い(小林泰三)
外宇宙を探査する宇宙船がエイリアンの襲撃を受ける。
乗組員が一人一人殺されていくが、
頭蓋骨を切り取って脳を吸い取るという形で皆殺されていく。(この辺の描写がすごく生々しい)
主人公は恋人を殺されて復習に燃えるが抵抗むなしく同様のやり方で死ぬ。 ...
眠れる美女(山尾悠子)
世界の真ん中に花園があります。
花園の真ん中には水晶の柩、柩の中には美しいお姫様が眠っています。
花園を囲むように、黒い騎士の姿が見えます。数が増えて、とうとう百人になりました。
同じ顔をした百人の騎 ...
人間の証明(森村誠一)
複数のエピソードが絡み合って一つに収束していくんだけど割愛して本筋だけ。
話は都内のあるホテルのエレベーター内で黒人青年が死亡するところから始まる。
ボロボロの古い子供用の麦わら帽子を抱えていた彼が来日した目的は実の母に会うためだった。
彼の母親は ...