氷菓(米澤穂信)
米澤穂信 古典部シリーズ第一作「氷菓」
高校OBの姉の命令で廃部寸前の古典部に入部させられた主人公は
古典部部長のヒロインに主人公の推理力の高さを知り叔父の過去の秘密を解くことを依頼される。
ヒロインの叔父は古典部初代部長で高校を何らかの事情 ...
向日葵(乃南アサ)
自己臭恐怖症のOL。
(私が臭いから、みんなわざと鼻を鳴らしたりくしゃみしたり、
私の後ろで目配せしたりで馬鹿にしてる…)
ある同僚青年だけはそういう事がなく、OLは徐々に惹かれていった。
親しくなった彼にはおかしな所があったので、OLは疑問を持ち、ある実験を思 ...
拝啓、通り魔様(赤川次郎)
主人公の礼子(中2)はピアノのレッスン帰りに何者かに襲われてしまう。
警察へ通報しようか迷っている途中、礼子が襲われた近くの食料品店の主人が来訪、
礼子が落としたであろう教則本を届けにくる。
食料品 ...
廃物破壊者たち(グレアム・グリーン)
場末の駐車場をたまり場にしている不良少年(と言うほどでもないが)のグループ、最年少は9歳。
駐車場の横には傾いだ家が一軒だけ残っていて(空襲で近隣の家は吹き飛んだ)、
元大工のみすぼらしい爺さんが一人暮らし。
爆風で傾いだ家はつっかい棒で支えられていた。 ...
閉鎖(松本清張)
九州の閉鎖的な農村で、米農家の長男が失踪した。
晩秋、25歳の長男は供出米の代金200万円を農協で受け取って姿を消した。
死体は見つからなかったが、状況証拠から浮浪者に殺されて金を奪われ、
死体は崖下の海に投げ落とされたのだろう、という事になった。
老親 ...
二人の未亡人(横溝正史)
へぼ詩人A男は娑婆より刑務所ですごした年数の方が多い累犯者。
何度目かの入獄の時、女房は一人息子A太郎を捨てて情夫と逃げた。
世間はへぼ詩人のまずい詩に注目し、
「冷酷な資本主義社会の犠牲者」A男を持ち上げ獄中記を出版した。
出所したA男は随筆や詩を書き、それ ...
敗北者(赤川次郎)
酷い二日酔いから石毛が目覚めると、そこは見知らぬホテルだった
ふと隣を見ると若い女性が眠っていた。床に散乱する制服からどうやら女子高生らしい。
昨日会社の飲み会でしこたま酒を飲み、最後に入ったスナックでこの子と出会い、
何かの会話の後、酔った勢いでホテルに入り一夜 ...
美少女コンテスト(小川洋子)
主人公の母親は娘が赤ちゃんコンクールで優勝したことが自慢
当時の新聞の切り抜きを大切にとっており、ことあるごとに知り合いに自慢する
反面主人公はそれを快く思ってはおらず、
むしろ裏面の食中毒で当たったという気の毒な少女のことを思って嫌になる ...
発作(松本清張)
主人公の田杉は新聞社勤め。
勤務中に競輪に行くような役立たずの怠け者だが馘にするわけにもいかず、
閑職の調査課に左遷された。
女房が結核を患い、サナトリウムに入って一年あまりになる。
女房の姉からの手紙は汚い字の鉛筆書きだ。
…お前さまには苦労をかけるが仕送り ...
復讐(皆川博子)
主人公は幼い娘を持つシングルマザー。
年下の恋人は娘を可愛がっているし、娘もなついている。
恋人はある日、お見合いに無理矢理連れ出された、と愚痴って主人公に相手の写真を見せる。
色白で可愛らしい、まだ19歳のお嬢さんだった(うろ覚え) ...