底流(筒井康隆)
未来の日本では、テレパシー能力を持つ子供に特別教育を与え、
「エリート」として各部署に配置しつつあった。
18歳の主人公はエリート養成所を卒業したてで、労働管理局長として赴任したのだが…
(うっひゃあエリートだエリート様のお出ましだ!考えるな何も考えるな収賄とか愛人と ...
文鳥(夏目漱石)
人に勧められて文鳥を飼った小説家(漱石)
初めはマメに世話を焼くが、仕事やつきあいが忙しくなるにつれて忘れる
気がついたら文鳥は、餌も水もないカゴの中で死んでいた
小説家は自分が世話を忘れたのに「おまえがちゃんと世話をしないからこうなった!」と ...
怪物(ロバート・シェクリイ)
とある異星に地球の探査船が到着し、どうにか言葉が通じるようになる。
異星の住民は、
地球人は道義を心得ているだろうか?尻尾を持たぬおぞましい姿は、おぞましい本性を現しているのではないか?
と、激しく議論する。議論の過程で死人が出る。
異星人には、 ...
ねないこだれだ(せなけいこ)
表紙はコミカルなおばけのイラスト
「こんな夜遅くに起きているのは誰?」
「猫さん?ねずみさん?」
「それとも泥棒さん?」
…と一ページずつ夜起きているものが描かれているわけなんだが
ある子どもが夜起きていて「こんな遅くまで起きていると ...
兵隊と死神
あるお人よしな男が善行の酬いとして
「入れと命じた物が何でも飛び込んでくる魔法の袋」を手に入れる
男は魔法の袋を使ってその後も善行を重ね、悪魔を懲らしめたりする
ある時、魔法の袋に死神を閉じ込めてしまうと、世界中から「死」というものが無くなる
初めは天国かと思わ ...
おもいでエマノン(梶尾真治)
主人公エマノンについては説明が難しいからものっ凄ーく適当かつ簡単に分かり易く言う
エマノンは自分の記憶を子孫に引き継ぐことが出来る存在
かつては地球上に初めて誕生した単細胞生物の一匹だったエマノンは、
自分が単細胞生物から進化して人類に ...
エイズ時代の愛(J.G. バラード)
エイズが蔓延し出生率が低下の一方をたどる時代、
とうとう国家がセックス管理に乗り出した。
21歳になった健康な男女は週に3回から、国家から毎回指示される相手と
女性側の住居で子作り任務に励むべき2年間の義務がある。 ...
たったひとつの冴えたやりかた(ジェイムズ・ティプトリー・ジュニア)
頭脳明晰でおてんばなヒロイン。
誕生日に小型宇宙船を買ってもらったのをきっかけに、宇宙の旅に飛び出した。
家族には、安全な観光地の星域に行くと伝えてあったが、実は目的は未知の領域。
軍や政府も ...
たのしみ(星新一)
山奥ののどかな農村に、都会の男がやって来た。
男は目つきが鋭く、ボストンバッグを抱えていた。
歩き疲れた様子で、一軒の農家の縁側に倒れ込み、そのまま寝入ってしまった。
夕方、一家が畑から戻って来る。
男は簡潔に、旅行中だが歩き続けて疲れた、と一晩の宿を乞う。 ...
ヴィルジニーとポール(ヴィリエ・ド・リラダン)
月の美しい四月の夜、幼い恋人同士が修道院寄宿舎の鉄柵越しに語り合っている。
二人は婚約した従兄妹同士、どちらもまだ15歳。これが初めての二人きりの逢瀬である。
ヴィルジニー、なんて可愛い手なんだ。この花束を受け取って。
うちの庭から摘んで ...