いっぺんさん(朱川湊人)
小学生の主人公と友人は「いっぺんさん」という神様にお祈りするため、
近所の老人に教えられた通りの場所に向かっていた。
いっぺんさんとは、名前の通りどんな願いごとも
「いっぺんだけ」なら、「一度だけ」なら叶えてくれるのだという。
主人公は正直なところ、眉つばも ...
よもつひらさか(今邑彩)
老人は坂の前に立っていた。この坂を登れば駆け落ちして出て行った娘と会える。
数年ぶりの再会、初孫を拝むのだ。
暑さのせいか急に立ち眩みがした 。
「大丈夫ですか?これをどうぞ」
突然後ろから青年が水筒を差し出してきた。有り難く受け取り飲み干す。
「こ ...
未熟の獣(黒崎緑)
ものすごくうろ覚えだが面白かった
主人公の女性作家は、編集者と結婚している。
仕事は順調で、編集者は作家にゾッコンLOVEで尽くしまくりで、
あらゆる家事をすべてこなしてくれ、
「作家をやめたっていいよ僕が養うよ」とか言っちゃうほど。 ...
一盃森の長次郎狐
「一盃森の長次郎狐」
昔、一盃森に長次郎という狐がいた。
狐伊達に大変悪知恵が働き、人を化かしては髪の毛を食っていた。
近くの村人はみんな坊主頭にされて、困っていたところ、一人の勇気ある若者が我こそはと立ち上がった。
さっそく一盃森に来て、藪の中で見張って ...
舞姫(森鴎外)
幼い頃に父親を亡くして母の手一つで育てられた主人公。
逆境をバネに、19才という若さで大学法学部を卒業して某省に勤める。
三年後、ドイツ留学を命じられて、出世の念に燃えて快諾し、ベルリンで法律を学ぶ。
留学して三年程たったある日、古寺の前ですすり泣く少女を見つけ、 ...
緑の地球(フレドリック・ブラウン)
無人の惑星に不時着した宇宙飛行士。宇宙船は壊れて使い物にならない。
不時着寸前に出した救命信号に望みをかけつつ、サバイバルを開始する。
動物をペットにして話し相手にし、青い地球をもう一度見られる日を希望に
5年間一人で生き抜いて ...
夢魔(レイ・ブラッドベリ)
宇宙飛行士レナードは宇宙船の故障で生物の居ない小惑星に不時着する。
6日後に救援が来ることになり、安心して眠りにつこうとした彼。
まどろみかけた瞬間に、彼の脳裏に「争い合う2つの声」が響く。
彼らは、かつてこの星に存在し、激しく争った二つの知性体だった ...
メロス・レヴェル(黒武洋)
舞台は近未来の日本。
家族の絆が希薄になってる事が国家的に問題になっていて、
人間同士の絆の大切さを国民に再認識させるために、政府主催の
「メロスステージ」というゲームが開催されることになった。
ルールは、恋人同士でも親子でも ...
いつか、ふたりは二匹(西澤保彦)
かなりうろ覚えで捏造箇所多数
主人公の少年は、近所の家の猫の体に時々意識が乗り移ってしまう。
原因はわからないが、そのたびに少年は猫としての生活を楽しんでいた。
少年の住む町では、しばらく前から悪質な強盗事件が起きていた。
車 ...
鬼が哭く谷(西村寿行)
東京にレイプ殺人窃盗団が出没していて、夫婦の家に押し入っては
夫婦とも針金で後ろ手に縛り上げては、夫の目の前で妻を数人がかりで嬲りものにして、
その時、夫も前であろうと官能に溺れてあられもなく乱れた妻は命を助けられるが、
連中 ...