監視者(レイ・ブラッドベリ)
※虫嫌いの方、注意です。
虫を憎悪し、目に映る全ての虫を殺さないと気が済まないティンズリー。
自ら手を下すだけでなく、会社を興して殺虫用品を売りさばくことで国中の虫を殺戮している。
友人のスティーブは彼の虫殺しに対する執着ぶりを心配し、その理由を探る ...
願望(星新一)
ある男が散歩の帰り、気まぐれに神社に参る。
その夜、男の家に狐が現れる。あの神社の使いだという。
「あなたは参拝10万人目なんで、願いひとつ叶えてあげます」
「そうか。叶えて欲しい願いがあったのだ。
ただ、それが何だったか、突然なのでド忘れした ...
お願い(星新一)
あるところにA氏という人物がいた。彼はそこそこ裕福で独身だった。
そんな彼の所に、コウモリの翼を生やした悪魔がやってくる。
とまどうA氏に悪魔は取引を持ちかける。
それは、死んだ後で地獄に落ちる代わりに、願い事を3つ叶えてくれるというものだった。
ただ ...
双頭の人(山田風太郎)
若い研究者・鞆太郎には、結婚を約束した娘がいるが
彼女は確かに愛らしいが、教養などとは無縁な、ただただ御伽噺のような新婚生活を夢見る娘だった。
鞆太郎は、それを責めたりこそしないが
内心、ただそれだけの娘を妻とすることに物足りなさを感じていた。
肋膜炎を起 ...
美しい娘と醜い娘(ボーモン夫人)
昔々、美人姉と不細工妹の姉妹がいました。
美しい姉は社交界の華、容姿やセンスを磨き、ますますお洒落で美しくなりました。
不細工妹は「こんな顔の私には華やかな世界なんて無理」とパーティなどには参加せず、
日々勉強に励み、とても賢く教養深くなりました。
二人は適齢期に ...
静かな黄昏の国(篠田節子)
先進国の座を奪われ低迷するようになった日本は、
好き勝手に化学物質などの実験場にされるようになった。
植物は育たなくなり、国産の野菜や肉などは幻の存在と化した。
食物は海外からの輸入に頼るしかなかったのだが、
法外な価格のために一部の裕福な人々しか ...
かたあしだちょうのエルフ(おのきがく)
元が絵本なので絵本口調スマソ
「かたあしだちょうのエルフ」
アフリカにエルフという名の強く大きな、若い雄のダチョウがいました。
エルフは仲間のカモシカやシマウマ、サイ、トカゲ等といった動物達と一緒に暮らしていました。
エルフは子供好きで、子 ...
パットお嬢さん(L・M・モンゴメリ)
同じ作者で「パットお嬢さん」って小説が個人的に後味悪い。
主人公パットは森に囲まれたお屋敷に住んでいて、森も込みでそのお屋敷を「銀の森」と呼んでいる。
パットは銀の森で父母、妹、召使いと一緒に幸せに暮らしているのだが、
「変化」を異常な程に恐 ...
教育方針
高齢者向けのコラムで、フィクションか実話かはわからない。
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祖母の目の前で幼い孫が転んだ。
泣き出す孫を、祖母が慌てて助け起こそうとすると、母親が止めた。
「お義母さん、手を貸さないでください。 ...
家庭教師(赤川次郎)
ある裕福な家族(夫・妻・娘・息子)がドライブに行った。
その途中にカップルをひき逃げしてしまう。
子供達は寝ていて気づいていない、と夫妻は思っていたのだが
実はそのカップルの魂が子供達に乗り移っていた。
子供達の姿になったカップルは、そ ...