海の中へ(ロアルド・ダール)
イギリスからアメリカへ向かう客船で、
退屈した客のために航行距離当てオークションが行われていた。
これは、気象や海の荒れ具合を加味して
当日正午から翌日正午まで何マイル進むかを賭けるゲーム。
船長が予測した航程から上下に10マイルずつ加減し、
(この場 ...
月夜のおまじない(大柳喜美枝)
小学生女児の仲良し3人組の1人が、姉から面白いおまじないを聞いたと持ちかける。
満月の夜に、自分の体の指定した一部分が一定時間だけ青く染まるというおまじないだ。
当日おまじないを実行するためには1ヶ月前からの仕込み
(色を変えた ...
猿の手(W・W・ジェイコブズ)
アラン・ポーの「猿の手」が一番だな。
とある老夫婦が、呪われた力を持つといわれる干乾びた猿の手を入手する。
この猿の手は、その呪われた力で願い事を3つまで叶えてくれるという。
二人はそれを使わないようにと誓う ...
向日葵(乃南アサ)
自己臭恐怖症のOL。
(私が臭いから、みんなわざと鼻を鳴らしたりくしゃみしたり、
私の後ろで目配せしたりで馬鹿にしてる…)
ある同僚青年だけはそういう事がなく、OLは徐々に惹かれていった。
親しくなった彼にはおかしな所があったので、OLは疑問を持ち、ある実験を思 ...
拝啓、通り魔様(赤川次郎)
主人公の礼子(中2)はピアノのレッスン帰りに何者かに襲われてしまう。
警察へ通報しようか迷っている途中、礼子が襲われた近くの食料品店の主人が来訪、
礼子が落としたであろう教則本を届けにくる。
食料品 ...
進研ゼミ中学講座の読者参加型の漫画
内容は委員長っぽい男女の中学生が
読者から寄せられた問題を解決していく、読者参加型の漫画。
毎月当事者を一人出して、委員長的なキャラが「そういうのはやめなよ」と注意しつつ、
両方の意見を読者から出してもらって最終的に和解する。
授 ...
小説「私小説」(筒井康隆)
作家Aの所に来た新しい女中は、高校を出たばかりの18歳。
国語の教科書であなたの小説を読んで尊敬しているそうです、
と老妻から聞かされてAは気分がいい。
Aは私小説専門の大家。
若手作家のある短編を「この作品には嘘がある」と批評したところ、
小説とは ...
廃物破壊者たち(グレアム・グリーン)
場末の駐車場をたまり場にしている不良少年(と言うほどでもないが)のグループ、最年少は9歳。
駐車場の横には傾いだ家が一軒だけ残っていて(空襲で近隣の家は吹き飛んだ)、
元大工のみすぼらしい爺さんが一人暮らし。
爆風で傾いだ家はつっかい棒で支えられていた。 ...
ズッコケ山賊修業中(那須正幹)
ある日、いつもの三人組は近所に住む大学生の堀口に誘われ、ドライブに連れて行ってもらう。
が、山の中で迷ってしまい、そこに現れた山賊に襲われ、拉致されてしまう。
その山賊は「くらみ谷」という所に住む「土ぐも ...
阿呆は誰だ?(カトリーヌ・アルレー)
ジャンはだらしなく太って食っちゃ寝生活の妻ジュヌヴィエーヴに我慢がならなくなり、殺害計画を立てた。
夏休みで滞在している孫を海水浴に連れていくのが日課なので、
砂に埋まって汗を流すのは健康にいいんだよ、運動するより楽だよ。とそそのかした。
娘夫婦も、ママ ...