ねずみくんのチョッキ(なかえよしを)
ねずみくんがチョッキを友達に貸す→
友達が別の友達に貸す…の又貸しが続く
段々と体の大きな動物に着られていき、
すごく伸びてしまったのを見て泣くねずみくんで終わり
お母さんが編んでくれたそれを勝手に着回された挙げ句
台無 ...
靴が鳴る(阿刀田高)
侑子は時々、シュッシュッという細い管から空気が抜けるような、
老人の息づかいのような幻聴を聞く。
近道だからと人通りの少ない裏道を選んだ今も聞こえた。
ストーカーかと恐れたが、振り向いても誰もいない。
最初に聞いたのは中学生の時だったかしら、と思う。
遺伝で ...
シュヴァルツェスマーケン(内田弘樹)
ゲーム「マブラヴ オルタナティブ」の前日譚で、
世界が地球外生物「BETA」に侵略され滅亡の危機に瀕している・・・という設定。
ヨーロッパでもBETAと人類の激しい死闘が繰り広げられて、
その最前線となっているのが東ドイツ。
未だに共産党 ...
見えない手(中井英夫)
彼女が鏡の前に坐るたび、右肩に誰かの手が置かれる気がする。
人影はないが、かすかな吐息が聞こえたようだ。
田舎の旧家ならともかく、ここは都会の高層マンションである。
その気配は無気味というよりむしろ親しげ。
彼女は鏡に向けて声をあげた。
「誰 ...
宇宙の関所(星新一)
宇宙開発が進んだはるかな未来。
宇宙から地球に帰還する船は必ず寄航し、
様々な検査検閲を受けなければいけない宇宙ステーションがある。
地球に害をなす病原菌や外来生物、危険物質を排除し、
謎に満ちた宇宙から清潔な美しい地球を守る為に
宇宙ステーションの艦長はあらゆる権限 ...
礼遇の資格(松本清張)
実力はあるのに見た目が貧相すぎて軽視され、いつも二番手だった主人公。
学生時代は級長や自治会長にはなれず副級長や副会長止まり。
銀行では副頭取にしかなれず、
定年後ナントカ協会やカントカ団体に天下りしても副会長止まり。
老妻を亡くして、行きつけのクラブの若いマ ...
子どもたち(フェルディナント・フォン・シーラッハ)
主人公のホールブレヒトは、
年9万ユーロ(約1260万円)稼ぐちょっとした小金持ちである。
9歳年下の妻ミリアムは小学校の教師をしていて、
もう少し2人きりの時間を過ごしたいので子作りはまだ早いと思っている。
愛妻日記(重松清)
ずいぶん前に立ち読みしただけだが。
タイトル通り、この小説はある夫婦夫の日記という形をとっている。
その夫婦は結婚三年目くらいで共働き、子供もなし。
会社の忘年会で夫がおもちゃの手錠を当ててくる。
妻がそれに興味を示したので付けてやると、案外ぴった ...
秘密(筒井康隆)
人を驚かすのが好きな少年がいた。
物陰に隠れて、通りかかった人の前に「わっ!」と現れて反応を楽しむのだ。
ある日、少年は家の玄関に隠れて誰かがやって来るのを待っていた。
人の気配を感じた少年はいつものように「わっ!」と飛び出した。
少年の祖母が酷 ...
おおきなポケット
おおきなポケットっていう児童向けの月刊誌に掲載されたストーリー
鰤の料理と会話ができるようになった男の子の話なんだけど、
まあ途中までは普通に遊んでたりしていたのね
終盤で鰤の目玉を鼻の穴の中に突っ込んじゃって、
取ろうと ...