それからのブンとフン(井上ひさし)
フンは売れない貧乏作家ブン先生が書いた作品の主人公。
「時空を越え、何にでも変身できる万能超人義賊」という設定を与えた為
原稿の中から飛び出し、いたずらしまくり世の中をあっと言わせる。
世界の人気者になったりマスコミ、警察、盗作作家やらを巻き込み ...
ブードゥー・チャイルド(歌野晶午)
中学生の主人公が自分の過去に纏わる猟奇的殺人事件に巻き込まれる話なのだが、
その主人公の過去がちょっと後味悪かった。
主人公の母親は有名な旅館だか料亭だかの娘という事もあり、
母親の両親(祖父母)は非常に孫の誕生を楽しみにしていた。 ...
母たちの島(ジュディ・バドニッツ)
図書館に返却して久しいのでうろ覚えだけど、印象に残っているので書いてみる。
私の暮らす島の住人は、母親と娘たちだけだ。母親たちが話すには、こういう理由だ。
15年ほど前の戦争のとき、女の夫だっ ...
コビト(星新一)
ある大道芸人が、どこからか小人を連れてきて見せ物にしていた。
疲れて倒れても無理やりサーカスをさせるなど非道な扱いに見物人は怒り、止めるように大道芸人に訴えたが、
「小人に人権はないからな。」と冷笑をうかべるばかりだった。
見物人は有志を募り大道芸人を裁 ...
迷子のアリたち(ジェニー・ヴァレンタイン)
以下ネタバレ
17歳の少年サムは田舎から家出してきて都会のアパートに住み始める。
仕事を見つけ、友達のマックスから借りたまま持ってきた本にお金を挟んで貯めている(アリに関する本)。
同じアパートに住むボヘミアとい ...
遠野物語拾遺(柳田国男)
ある村の子供たちが仏像だか観音像だかを持ち出して
ソリにしたり縄で縛って引きずり回して遊んでいたので、
村の男性が「神仏を粗末にしてはならん」と注意した。
その晩この男性の夢枕に仏様が現れて「せっかく子供たちと
楽しく遊んでいたのに、よ ...
鬼の泣く声
題名とか思い出せないんだが、こんな感じの話。
昔、偉い法師(お坊さん)が一人、寂しい山の中で修行をしておりました。
ある夜、法師が「今夜はここに宿ろう」と、荒れ果てたお堂に入りますと、
人っ子一人居ないはずのお堂から ...
愛の衝撃(村田基)
主人公が知り合いの家に行くようになります。
あまりはっきり思い出せないけど、主人公は大学生で知り合いは大学の教授、
教授の家に資料整理か何かのお手伝いをするために通いだしたような感じです。
その家には知り合い夫婦とその娘、 ...
ゆがんだ復讐
小学生のAが夜中トイレに入っている時、A宅に強盗が押し入り、両親と弟を殺害して逃走した。
Aは伯父の家に引き取られ、犯人の少年Bは少年院に送られた。
時が過ぎ、更生したBは少年院から出所し、立派な青年となり、土 ...
御伽草子
昔あるところに、仲の良い夫婦がいた。妻は聡明で非常に美しかった。
ある時夫は妻に「頼みたいことがある。」と話を切り出した。
「実は自分の親は、ある悪党に惨殺された。敵をとりたいが奴は用心深く、要塞のような屋敷に住んでおり、
夜も仕掛けを施した岩屋で ...